代表インタビュー ラボの基本情報 取扱技工物 求人情報
代表取締役
佐藤 友光大(サトウ ユミオ)
2005年 愛知学院大学歯科技工専門学校本科 卒業2007年 愛知学院大学歯科技工専門学校専修科 卒業
2007年 有限会社エクセルデンタルラボ 勤務
2009年 Dental Lab SCALA 勤務
2011年 oral desing Center/Boston 勤務
2014年 医療法人社団創新会Luz Omori Dental Lab 勤務
2020年 株式会社 Ideally 設立
2023年 湯浅セミナー京都第3期 卒業
幼少期の矯正治療をきっかけに歯科技工士を知る
− 歯科技工士になろうと思ったきっかけはどのような感じだったんですか?僕、小学校 5 年生の時に矯正治療をしていて、その時の矯正の先生に「歯科技工士になってみたら?」って軽い感じで言われたんですよね。その時、僕はリテーナーをはめていたんですけれど、こういうのを作る仕事って面白いかも、と思って思わず、「やります!」って言っちゃったのが歯科技工士を初めて意識したきっかけですね。
実は、建築士にも漠然と憧れがあったんですけど、勉強が嫌いだったんですよね(笑) だから歯科技工士なら大丈夫なんじゃないかと思ったんですが。でも実際に 技工学校に行ったら、 思っているのとちょっとどころか全然違っていて。
勉強が嫌いだったから技工学校に行ったのに、なんでこんなに勉強しなきゃいけないのかっていうくらい勉強しなければいけなくて。 だから毎日必死に勉強してましたね。本科と専修科の合計4年間、技工学校に通ったんですが、無遅刻無欠席で頑張って通ってました(笑)
ワイヤーが曲がらない!消去法で選んだクラウン・ブリッジ
− 技工学校で一番大変だった思い出ってありますか?技工学校時代の厳しかった思い出としては、ワイヤーが曲がらなかったことですねぇ。 クラスプが全然曲がらなくて。 クラスプが曲がらないとデンチャーはできないですから、その時に「あぁ、自分はデンチャーは向いてないな」と思いましたね。
でも、「あれっ?」と気付くわけです。 クラスプが曲がらなくてデンチャーが無理なら矯正もワイヤー曲げなきゃいけないじゃないかと。それで、矯正も無理なので、消去法でクラウン・ブリッジが自分の専門になりました。当時のクラウン・ブリッジはやっぱりセラミック、メタルボンドが花形だったので、自分も自然とそこのプロを目指すことになりました。
ちゃんと入る技工物を作れているのか
− 実際に歯科技工士になってみてどうでしたか?僕が就職した当時は、 まだどこのラボも劣悪な労働環境だったんですよね(笑) 徹夜で仕事をするのが当然のようにありましたし、新卒はまず模型作り、あるいは研磨だけという感じでした。そういうのが嫌で、 模型作りからワックスアップ、研磨という一連の流れを一人でやれるラボを探して、そこに入りました。
保険メインのラボでしたが、 頑張ったら入社して半年くらいでポーセレンを盛らせてあげるよ、と言われて。 普通はそんなに早くポーセレンに触れることはないですから、本当かなと思いながら入ったら、1 年くらいしてから実際にポーセレンをやらせてもらえるようになりました。
でもそれには理由があって、経験豊富な2人が退職してしまったからなんです(笑)だから実際はポーセレンの仕事だけでなく仕事全体の量が増えてました(笑)でも僕は、自分の手を速くしたかったんです。だから沢山の仕事をこなしていくうちに速くできるようになったんですけれど、1 日に50 本、60 本のクラウン、インレー、前装冠、… 毎日毎日作っているうちに「果たして自分の技工物は患者さんのお口に本当にきっちりと入っているのかな?」という疑問が2年目になると湧いてきました。
そんなことを考えていた時に、 「ポーセレン3層盛りの基本築盛コース」という講座があったので行ってみたんです。そこでは自分が作ったものを模型上で写真を撮って、それを講師に見せて、今こういう感じで作っているんですと見てもらうという流れでした。
でも写真を撮ったものだけでは正解か不正解か分からないわけです。 形自体も、誰かに見せてチェックを受けているわけではない。言ってみればただの自己満足だったんですよね。それで、実物を見せたらどんなことを言われるかなと思って見せたら「いろいろ教えてあげるから、良かったら、うちで働いてみない?」と誘われて。それがきっかけで転職することになりました。
自分としては手の速さや歯の形が、自費専門のラボでどこまで通用するのかと思いながら転職したんですが、 まぁ、本当にまったく歯が立たなくて。驚くほど何も通用しなくて、今まで自分はいったい何をやっていたんだろう、と意気消沈でしたね(笑)唯一通用したのが研磨でした。
でも転職先のラボでは、自費の歯科医院さんとのやりとり、電話対応、梱包の仕方のような管理業務から、模型の作り方、 技工の組み合わせの考え方、そういうことの全てを一から教えてもらいました。それまでの2 年間のやってきたこととあまりに違いすぎてショックというよりは、また新しいことが学べるっていうワクワクする気持ちの方が大きかったですね。もっと自分を成長させられるという意欲がわいてきた感じです。
『天然歯』を求められる経験
− そこで勤めてからは?そこを 2 年勤めたあとに、東京のラボに移りました。本社のあるアメリカで受注した仕事を日本で製作する、 そういうビジネスモデルのラボでした。
アメリカは健康保険がないので、上下 14 本ずつのフルマウスを一気に治す人ばかりなので仕事量がとても多くて、それで日本に仕事を送ってきているんです。
僕はそこではメタリストをやっていました。メタルボンドのメタルフレームを毎日何十本も作るのが仕事でした。ボストンにも 3 ヶ月間行って、そこでもやっぱりメタリストをやりました。いわゆる自費のみの仕事なので、 これまで腕を磨いた自費の技工技術をいよいよ活かせる時がきたと思ったのですが、またもや全く通じなくて(笑)
求められるクオリティが「歯そのもの」なんですよ。本当に生えてきた歯、つまり「天然歯と全く同じもの」を作ることが要求されました。 教科書に書いてあるような歯ではなく、 その人の歯にマッチした歯、もともと生えていたような歯を作るということが求められました。自分にとってはこんな世界があるのか、とすごい衝撃的な経験でしたね。
天然歯がどういうふうにすり減ってきたのか、周りの歯と一緒に調和させたような感じで、 違和感がないようにする。それを常に頭の中で想像しながらフレームを作るのは、ものすごく難しかったですね。
周りの歯にマッチした歯を作るという考え方そのものが、自分の視野を広げてくれたと思います。例えば上の歯を 1 本だけ作るケースでも、その歯だけでなく、この患者さんの場合は下の歯がこう動いているんだなということを考えて作れるようになりました。そうするとやっぱり作るべき歯の形は変わって来るんですよね。
あとは、患者さんがどういう人なのかということを考えることも身につきましたね。女性なのか男性なのか。若いのかご高齢なのか。たとえば、ご高齢の方ですごく白い歯にしてほしいという希望があったりもするんですが、 そうした方に綺麗で真っ白な、 今生えてきたような歯を作っても、違和感しかないわけです。
そういう経験を積むうちに、 ただ機能的に十分な歯を作るのではなく、その人のイメージ全体を捉えた歯、白いけどちょっと摩耗しているような歯を作るとか、患者さんに入れた時に違和感のない歯を作ることができるようになりました。在籍した 3 年間でボストンにいたのは 3 ヶ月だけなんですが、この3 ヶ月というのは自分の技工人生にとってすごく意味がありました。
日々答え合わせの院内技工所
− 院内技工でも勤められた経験が??次に院内技工所で勤めたんですが、これまでの勤務先で学んだことの答え合わせができたという感じでしたね。自分が作ったものを患者さんにセットする瞬間に直接立ち会えるという経験を初めてして。患者さんのお口にきれいに技工物が入ったところを自分の目で確認してみると、「あぁ、今まで自分がやってきたことは間違いじゃなかったな」と自信が持てました。
その歯科医院には 7 人の歯科医師が在籍していましたが、みんなそれぞれ癖があるんですね。その癖にどう対応するか、という点でこれまでの経験が活かせている感じがありましたね。そもそも院内技工所なので歯科医師と直接やりとりできるので、いつも常に答え合わせができるのでやりがいがありましたし、楽しかったしですし。
今までは、自分の技工物がうまく入っているかどうかというのは再製になったときにしか分からなかったんです。でも、院内技工所にいると治療中の経過がよく分かりますから、 歯科医師が現場でバイト調整をしているのを見て、自分の改善ポイントが常にわかるんですよね。
患者さんの口の中と模型を見比べたりして。このケースは印象が正しくとれていないから正しく入らなかったんだなとか、バイトが違うんだ、とか色々なすり合わせができるようになりました。そういう意味では職場を変わるたびに、色々視野を広げてスキルアップすることができたんだと思います。
「自分が正しいと思うものを妥協せずに作る」というのが最近の僕のこだわりです。そういうこだわりが歯科医師や患者さんに満足して頂ける技工物につながると思うんです。私自身も、歯科技工士が自信を持って技工物をご提供したいと思っています。だからラボの社名を、Ideally(理想的)としました。
歯科医師との視点の違いを大事にしたい
私の出身校でもある愛知学院大学では個人トレーを研磨して納品するんですが、あるとき教授に、その個人トレーを「口の中に入れてみろ」「舐めてみろ」と言われたんです。実際に舐めてみるとツルっとしているんです。ツルツルに磨いているんだから当然なんですが、 こんなツルっとしたものを口の中に入れるのは逆に気持ち悪くないか?と言われたんです。もう少しザラッとしていた方が、舌触りがいいんんだよと。それを聞いて、「なるほど、 歯科医師の視点と歯科技工士の視点は意外と違うものなんだな」と思いましたね。きれいに作るだけでは足りていないことを知りました。
パラのクラウンもマージン、頬側面、隣接、舌側面は鏡面研磨するんですよ。でも口腔面だけはサウンドブラストする、あるいはガラスビーズで少し荒らす。そのように加工して納品すると、歯の凸凹や舌触りがいいんです。そういうことを教授はおっしゃっているのかなと思いましたね。そういう視点の違いが患者さんの満足度に直結するので、今後も大事にしていきたいと思っています。
そうやって学ぶところがある一方で、歯科技工士と歯科医師との間に、ちょっと壁みたいなものがあるなと感じたりすることもあります。より良いものを作るために、お互い歩み寄って、近しい関係でできたらなと思います。
でも、僕の新卒の時代と比べると、歯科技工士と歯科医師の関係も徐々に変わりつつあるのかなと思いますね。
メリハリをつけた働き方をできるラボに
− Ideallyはどんな技工所ですか?うちのラボは完全週休二日制で、夏休みも冬休みも取れるようにしています。 やるときはやる、やらないときは完全に休む、というメリハリをつけて働くのがモットーです。
というのも自分自身が昔、時間感覚のないラボで働いていたときのフラストレーションがすごかったんですよね(笑)だからうちは、朝 10時から夕方 6時まで。たとえ残業しても7時で終わる。とにかくメリハリをつけることを大事にしています。健全に働いて、しっかりお金ももらえるという業界にしていくべきだと思うんです。
だからメリハリつけて仕事をする価値観を共有してもらえる人に、是非うちのラボに来てほしいと願っています。今は 2人だけの小さなのラボですが、スキルアップに貪欲な若い人にも来てもらって、いずれ4~5人くらいの規模にはしていきたいなと思っています。
日頃からの努力を大切に
− 最後に一言お願いします。デジタル技工って、データに入っている歯を機械で削って、それを僕が完成させるプロセスなわけです。そうすると100個作ったら100個同じものが出来るはずですが、実際はそうじゃない。患者さん一人ひとり歯の形は違いますし、性別や年齢によって歯の雰囲気も変えなければいけないんです。
そういうこだわりを出すには、やっぱり日頃から歯型彫刻とか、ワックスアップといったことでセンスを養っていくことは必要ではないかと思っています。そういう動作を1 日30 分だけでも取り入れる。あるいは雑誌を見るだけでも違うかもしれない。
ただ、 やれって言われてやるのと、 興味を持って自分からやるのは違うわけです。自主的にやるからこそ自分で気づいて、身につけることができる。だからうちでは、やりなさいとは言わないけれど、そういうことがあなた自身の技術やセンスを作り上げていくんだよということは伝えていこうと思っています。
あとは、 技工士の個性を活かすような指導をしたいと思っています。 たとえば技工士によって作る歯は違うわけです、丸い歯だったり、三角形の歯だったり。それはその技工士の個性だから、その個性を殺さないようにしたいです。
こういう歯だったら、こういう溝をいれるとより天然の歯のようになるよ、という教え方をしています。 一人ひとりの美的感覚を活かしながら、歯としての美しさや機能性を追求していけるようにアドバイスをしています。
株式会社Ideallyは、東京都大田区に拠点を持つ歯科技工所。ジルコニア・セラミックに特化しており、主にクラウンやインプラントを製作している。技工所の名前の由来ともなっているように、理想的(Ideal)な歯科技工所を目指し、天然歯にできるだけ近い技工物を提供している。歯科医院とのコミュニケーションも大切にしている。
株式会社Ideallyの基本情報
株式会社Ideally| 東京都大田区
〒146-0085
<沿革>
〒146-0085
東京都大田区久が原2-14-6 サンドームクガハラ1F
<沿革>
2020年 株式会社Ideally 設立
株式会社Ideallyへのアクセス
技工物種類 | 対応可否 |
---|---|
保険FMC | ー |
自費クラウン/ブリッジ | ◯ |
自費インレー・アンレー | ◯ |
CADCAM冠 | ◯ |
チタン冠 | ー |
インプラント(ストローマン) | ◯ |
インプラント(ノーベル) | ◯ |
インプラント(その他) | ◯ |
デンチャー(保険) | ー |
デンチャー(自費) | ー |
矯正 | ー |
マウスピース矯正 | ー |
マウスガード | ◯ |
自費TEK | ◯ |
ラミネートべニア | ◯ |
求人項目 | 概要 |
---|---|
募集職種 | 歯科技工士 |
給与/賞与 | 直接お問い合わせください。 |
勤務時間 | 10時〜18時 |
勤務地 | 東京都大田区久が原 |
休日 | 週休2日 |
福利厚生 | 各種社会保険完備 |
変更はコチラ(無料)
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