所長
沖津 克明(おきつ かつあき)
2002年 広島山陽歯科技術専門学校入学
2005年 島根県医療法人しらがみ歯科クリニック入社
2007年 株式会社MDJ【旧ミヤテック】入社
2021年 大阪トレーニングセンター
2022年 卒業
現在に至ります
「歯科技工士として、真摯に技工物に向き合う姿は、まさに職人」
〜駐車場に止めた車が家代わりだった〜
私の父は歯科技工士だったのですが、息子を歯科技工士にしたくなかったらしいんですよね(笑)なので自分は建築関係の学校を出て設計事務所で働いていました。でも、あまり長続きしなくて・・・(苦笑)
医療系の国家資格を持っていれば自分の人生に役に立つかなぁと思い、歯科技工士の専門学校に入りなおしたんです。もともとデザインとかモノづくりが好きだったこともあって、すぐに技工の魅力に惹かれて。患者さんが生きていく上で絶対に必要な「歯」を作るという尊い仕事が、めちゃくちゃ格好よく見えたんです。
- 最初から技工士の仕事にのめり込んでいった感じですか?
正直、建築の勉強をしていた時は、何かやらされている感じがあったんですけど、歯科技工の学校に行ってたときは上手くなりたいという気持ちが強くて。つい、成績も技術もトップでありたいという負けず嫌いな性格が出てしまいました。
親から「技工の技術をきちんと磨きたいならば、歯科医院の院内技工でドクターや患者さんの近くで働いた方がいいぞ」というアドバイスをもらい、島根県の歯科医院で働き始めました。そこは1日に80人も来院する歯科医院だったので最初からメチャクチャ忙しくて、今の時代では考えられないことですが、勤務した初日から朝5時まで働きましたね(笑)
当時は目の前の仕事をこなすのが精一杯で、親に教えてもらったりしながら、なんとか必死に食らいついている感じでしたね。でもさすがに明け方に帰って一度寝てしまうと起きられない自信があったので、駐車場に車を止めて、その中で寝泊まりしてましたね(笑)でも、さすがに何年もこの生活するのは無理だなと思って翌年に広島に戻ることにしました。
広島で大手の歯科技工所だったMDJで働き始める
そこで、今の職場であるMDJの前身のミヤテックという歯科技工所に出会ったんです。クラウン/ブリッジの部門だけでも同僚技工士が10人以上もいて院内技工所に比べると大規模な技工所だったので、さぞかし社長さんは、お堅くて、厳しい雰囲気なのかなぁと覚悟していたら、お会いしてみるとビックリするほど気さくな方で(笑)一瞬でこの職場が好きになりましたね(笑)
当時、結婚して子供もいたのに広島と島根で別居生活をしていたので、広島に帰って来られた上に、魅力的な人柄の社長さんの歯科技工所に転職できてダブルの意味でラッキーでした。
歯科技工士の技術研鑽に惜しみない投資をしてくれる
とはいえ、やはり当時は、前の職場と同じように毎日が必死でしたね。最初のうちは営業も担当していたんですけど、徐々にミヤテックで求められている技術やスピードに慣れていって、徐々に歯科技工士としての活躍の場を広げてもらいました。
特に、自分にとって師匠のような存在であった、技術もスピードもピカイチの技工士の先輩がいて。自分は仕事が休みの日曜日も出社して、いろいろ教わったりしていました。ミヤテックは頑張っていると、セミナーや勉強会などのお金も惜しみなく出してくれる技工所なので、やる気さえがあればグングン伸びる環境なのも自分にとってかなりプラスでしたね。
- 今で、興津さんはMDJで働き始めて何年目ですか?
もう気が付けば16年目なんですけど、本当にアッという間に16年でした。やりたいことはどんどんやらせてもらえるし、いろいろ教えてもらえて実力もつくし、大規模な技工所なので数多くの歯科医院から膨大な数の仕事もあり、いろいろ自分の腕も磨かれて、今思えば歯科技工士として最高の職場でしたね。同僚もイイ人ばかりで居心地が最高ですし。
- 広島に帰ってからは、順風満帆でした?
いえいえ、若い頃は、もちろんそれなりに修羅場もありましたよ(笑)例えば、ある歯科医院からインプラント技工物の品質に納得がいかなかったようで、電話口で、広島弁で最大級に汚い言葉で、ボロクソに言われましたね(笑)
そこまで悪い技工物じゃなかったはずのに。あそこまで言われるとさすがにショックでしたね。ドクターの方の虫の居所が悪かったのかもしれませんが、結果的に数日間、食事があまり喉を通りませんでした。でも職場の技工士仲間たちが暖かい声をかけてくれて。あの時は、本当に今の職場の同僚に救われましたね。
あそこまで罵られるとあまりにも悔しくて、もっともっと自分の技術を上げたいという想いが加速していきました。ミヤテックの場合、他のみんなも勉強してもっともっといい技工物を作りたい!という前向きな雰囲気のある技工所なので、自分が上手くなったのは職場の仲間からの影響も少なくないと思います。
トレセンのコンテストでグランプリを獲得
入社してから数年後に、もっとハイクオリティな技工物を作れるセラミストになりたいと思い、全国から腕のいい歯科技工士が集まって学ぶトレーニングセンターという所があるんですけど、そこに会社にお金を出してもらって1年間通わせてもらったんです。卒業の時に全員が作った技工物が評価されるコンテストのようなものがあるんですが、そこで賞を取って会社に恩返ししたいというのが、当時の自分の目標だったんです。
その賞は腕の良いセラミストの卵として認められる登竜門でしたし、会社のためにも、自分のためにも、何が何でもこの賞を取りたかったんですよね。で、社長も卒業式にきてくれることになっていたので、なおさらチカラが入りました。で、実際に卒業式の場で、自分の名前が呼ばれたときの感動は、今でも鮮明に思い出せますね。
実は今日、実物を持ってきているので、ぜひ見てください。歯科技工士は2次元的ではなく、3次元的にみられることがすごく重要で、特に自分がこだわっている「壊れない技工物」を作るためには絶対に必要な視点なんです。どんなに素晴らしい技工物を作っても、たった2日で割れたっていうと、それって本当にいい技工物だったんですか?っていうことになってしまうじゃないですか。
評判の良い、“ノー調整、チェアタイムゼロ秒の技工物”
ですので、スコープで覗きながら石膏模型をよく見て、必要に応じて咬合器を使いながら、患者さんのかみ合わせを慎重に見極めながら、口の中のチカラのかかり方をよく見ながら考えて作ってます。なので、おかげさまで、ここ数年で技工物が割れたり、再製になったことはないんじゃないかなぁ。歯科医院の先生方とも必要に応じて緊密に連携していますし、これだけハイクオリティな技工物を、こんなにリーズナブルにお届けできている技工所は、国内でもあまりないのではないでしょうか。
特に最近は、ウチの技工所もデジタルにとても力を入れていて、技工物の製作時間の短縮につながっていて、品質の高い技工物を作りつつ、みんな週休2日でしっかり休めるようになりました。きっと今も、デジタル機器が歯を削り出してくれているし、今日の夜中も技工所の中で黙々と歯を削り出してくれるから、技工士にとってデジタルはとってもありがたい存在です。
- こんな良い職場を一度も辞めようとは思わなかった?
いえ。思い切ってカミングアウトしますが、実は一度だけミヤテックを辞めようと思ったことがあるんです(笑)ちょうど2人目の子供が生まれるときなんですけど、会社は出産に立ち会っておいでと言ってくれてたんですけど、自分は歯科医院から任せられている大事な仕事があるので、と言って病院に行かなかったんです。
その後も結局1週間くらい家に帰らなかったんです。そしたら奥さんに泣かれて「もうそんな人とは一緒にいられない・・・」って・・・。そりゃそうですよね、家のことは全部奥さんに任せっぱなしで、しかも奥さんはパートの仕事もしてくれた上に家のことも全部やってくれて。子供の行事も全部対応してくれて。奥さんの涙を見て何も言葉が出ず、ただただ申し訳ないという気持ちになり、ミヤテックを辞めようと思いました。
でも、せっかく理想的な職場で働けてるんだから、まずは自分で変えられるとところから生活を変えてみようと思って、仕事とプライベートのバランスに気を付け始めました。ちょうど会社も従業員の働き方を見直す時期だったので、自分にとっては好都合でしたね。それ以降、昔よりは家庭のことにも目を向けられるようになり、今でも歯科技工士としても充実した日々を送れているので、全て奥さんのお陰ですね。ありきたりな言葉ですが、感謝という言葉では今の自分の気持ちを伝えきれませんね。
せめてもの罪滅ぼしじゃないですが、この間、自分の奥さんの前歯を作る機会があって一生懸命心を込めて歯を作ったんです。そうしたら、奥さんが周りの知人から、なんか歯がキレイになった!?って言われたらしいんですよ(笑)普段、歯科技工士ってあまり患者さんから言葉をかけられることがないじゃないですか。なので、奥さんを介して自分の技工物が褒められて、しかも奥さんが嬉しそうな表情をしていたので、自分もとても嬉しかったですね。
- 最後に、若い技工士さんに一言お願いします。
ウチの技工所に関して言えば、昔と今では若い人たちの考え方が違うと感じます。お金を稼ぐよりも、自分の時間が欲しいという人が多い気がします。でも、いつの時代も、歯科技工士になったからには、いい技工物を作りたいという想いはみんながもっていると思うんです。
特にウチの技工所は今も昔も、成長するチャンスが山のようにあります。さらに現在では、今の時代に合わせて、プライベートも仕事もバランスよく働ける環境もあります。もし新しい職場を探している技工士や、なんか気持ちがモヤモヤしている技工士がいたら、ぜひ一度見学にきてほしいですね。
広島と東京で合わせて60人くらいの技工士仲間ができて、歯科技工士として充実したキャリアを過ごせると思います。もし新米の技工士の時代に戻ったら、自分も間違いなく迷わずこのラボに入社します。こんなに歯科技工士として成長できる環境が揃っている歯科技工所って世の中にそんなにないと思うんですよね。
- ありがとうございました!
MDJの基本情報
〒140-0014
東京都品川区大井4丁目4番6号 クリスタルビル6F
株式会社MDJ広島|広島県安芸郡
〒736-0035
広島県安芸郡海田町日の出町2-56
<沿革>
1989年 広島でミヤテックデンタルラボラトリー 創業
1990年 ミヤテックデンタルラボラトリー から 有限会社ミヤテック設立
2002年 有限会社ミヤテック東京営業所開所
2009年 有限会社ミヤテック東京営業所から株式会社MDJに商号変更
有限会社ミヤテックから株式会社ミヤテックに商号変更
2019年 株式会社ミヤテック 新社屋完成
2019年 株式会社ミヤテックから株式会社MDJ広島に商号変更
MDJへのアクセス
技工物種類 | 対応可否 |
---|---|
保険FMC | ◯ |
自費クラウン/ブリッジ | ◯ |
自費インレー・アンレー | ◯ |
CADCAM冠 | ◯ |
チタン冠 | ◯ |
インプラント(ストローマン) | ◯ |
インプラント(ノーベル) | ◯ |
インプラント(その他) | ◯ |
デンチャー(保険) | ◯ |
デンチャー(自費) | ◯ |
矯正 | - |
マウスピース矯正 | - |
マウスガード | - |
自費TEK | ◯ |
ラミネートべニア | ◯ |
各ラボの技工料や特徴をご説明させて頂きますので、お気軽にご相談ください!
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