代表インタビュー ラボの基本情報 取扱技工物 求人情報
代表取締役
晦日 孝美(みそか たかよし)
1995年 東邦歯科医療専門学校 卒業1995年 鈴木歯科技術研究所 勤務
2017年 晦日歯科技研 代表取締役 就任
患者さんの衣食住を支えることがやりがい
− 歯科技工士になろうと思ったきっかけは?歯科技工士という職業を選んだのは、祖父がだいたい70年前くらいになるんでしょうか、歯科技工所を設立して、そこから歯科技工がいわゆる家業なんですね。
私としても色々な職業を考えてみたんですけれども、やっぱり、幼い頃からそういう、ものを作る環境で育ってきて、一生懸命作ったものが患者さんの口腔内に入って、患者さんの衣食住の一部を担っていく、そういうところにやりがいを感じたんですよね。
ずっと野球をやっていたんですが、高校3年生の夏に野球が終わって、その次の日から、祖父の技工所に行くようになりました。石膏を練ったりとか、技工所にある色々な雑務をお手伝いしていた感じですね。
高校を卒業して専門学校に入った後も、放課後はラボに行ってそういった雑用をこなしていました。ラボで先輩方の作業を見ながら過ごした2年間は私の中でかけがえのないものになりました。
当時は「見て覚える」っていうことがあったので、必死に先輩方の作業をみて覚える。今となっては自分の中で大切で貴重な2年間でした。
そういう積み重ねがあったので、今の技工士に対して時代に合った教え方など技工所の経営に反映できるようになりました。
− 辞めたいと思ったことは?
技工士をやめたいと思ったことはないのですが、当時は、先輩が自分の技術をあえて見せてくれるっていう世界じゃなかったので自分の中では技術習得に時間がかかる辛さはありましたね。。
先輩に頑張っている姿や努力している姿を見せたりとか、先輩がみんな帰社されてからが自分の技術向上の時間になるので、自分でポーセレンを盛って自分の技工物を作って、明朝先輩方の出社時に「見てください、チャンスください」って頼むような感じでした。
人と同じことをやっていたら同じにようにしかならないとの思いから、人よりもたくさんの時間をかけて人に負けない覚悟でやっていましたが、それでも定時で帰宅できるような職に就いた同級生の話を聞いていると正直やっぱりうらやましいと思うときもありました。
現在の歯科技工所は週休二日が当たり前になってきていますが、当時は子どもの運動会や学校行事にもなかなか行けなかったり、子供の行事に参加し、行事が終わってから仕事をしていたりしていたので、子どもと時間を使いたいなとかはすごく考えましたね。
勉強三昧の新人時代
− 技工学校卒業後はどのような道に?技工学校卒業後は技工所にそのまま入社しました。専攻科に行こうかどうか悩んだんだけれど、自分の中での考えで環境としてもっと厳しいところにいってみようと思って、国際デンタルアカデミーに一年間通いました。
当時は気づきませんでしたが、あれだけスペシャリストの方々なので、技工所の社長や技工所のトップクラスでポーセレンしかやらないような自費のスペシャリストの方々しか来ていなかったんですよね。
だから、行った時のカルチャーショックはすごかった。プロ集団の中に卒業したての人間がぽーんと入って、スピードとかクオリティとか、当たり前にできることのレベルの高さに度肝を抜かれましたね。
20年やってる人と今から始める人では同じようにできるわけがないんですが、そこにくっついていくだけで半年くらいかかりました。
帰ってからも練習したり、レベルは他の人たちとは別物だったかもしれないけど、半年経つとまあまあついていっているという実感が持てるようになって、周りのスペシャリストの方たちも末恐ろしいな、なんて言ってくれるようになりました。
この年齢になったら分かるんだけど、その人たちが何年もかけて手に入れた技術を20歳の子が半年である程度できるようになるのを目の当たりにしたらそういう感想になったのかもしれませんね。子どもだなと思っている人もいるんだろうけれど、楽しみにしているねと言われるとすごくうれしくかったですね。
私は他のラボに修行に出たりとかがなかったので、講習にはとにかく行きまくってましたね。勉強三昧の日々を送っていました。
一方で、勤務した技工所には今は独立してラボを構えているような、デンチャーを極めている人、加工系を極めている人というのがいたので、そういう人たちの中にずっといられたっていうのは財産だったと思います。
CAD/CAMへの投資が転機
− CAD/CAMにたくさん投資されたとか?祖父が歯科技工士になったのは戦後すぐみたいな時代の話ですが、その時代というのは歯科技工所っていう概念がなくて、技工物っていうのはドクターが診療終わってから歯科医院で作るものだったんですね。
当時は今みたいに歯科医院に予約っていうのがないから、その日に来た患者さんはその日の全員診なきゃいけなくて、先生たちは夜遅くまで治療していたりしたと。そこから技工作業をするって難しいので、体の限界という状態に先生方がなっていたときに、歯科技工所というところで技工物を作ってくれると。
関東圏にうちともう1軒くらいしか歯科技工所がなかったらしいですが、人づてで情報が伝わって依頼をいただけていたようです。
その時代から歯科技工所を経営していて、父も後を継いだわけですが、お得意さんが引退するような年齢になると当然自分もそういう年齢になってくるわけで、正直、そういうふうになると現状維持でいいや、家族でご飯が食べられればとりあえずいいやというふうになってくるんですよね。
でもそういう現状維持というのがあるはずもなくて、メインのお得意さんがどんどん引退していく。そういう局面で、たぶんこのままだったら技工所の未来がないのではと感じたので、私に代わらせてくれと言ったのが7年くらい前ですね。
私に代替わりして投資したのがCAD/CAMです。CAD/CAMが出始めの頃で、初期投資で投資コストが高額で相当かかるといわれていました。CADって歯科業界の中でも認知度が低く、これからという感じでしたが、「何か変えなきゃいけない」と思って投資をして新たなチャレンジをしてみようと思いました。
今はCAD/CAM冠とかは若い子たちも触っているけれど、その時はまだ誰も触ったことないわけです。最初は自費のジルコニアでしたね。ジルコニアってそんなに浸透してなくて、浸透するまでには3年くらいはかかったんじゃないかな。
ジルコニアがどうのこうの言っても、こんなの手でやったほうがいいんだよ、機械で作る方がいいなんてあるわけない、ってに耳にすることも正直ありました。だけどそれは絶対違う、これは必ずいけるはずだと思って自分を信じるしかないと思ってチャレンジしました。
ジルコニアってこういうものなんですって、先生たちにもたくさん営業しました。そうやって頑張っていたら、先生たちも応えてくれて、ジルコニアでもいいよっていう先生が増えてきて、そうしたら他にやっているところも少ない頃だったので、じゃあうちも、という感じでだんだん受注が増えていきました。
ただ、ノウハウはありませんから毎晩試作を繰り返しましたね。教えてくれる人がいないので自分でやるしかなかった状態でした。
だから、どうやったらいいのかそれはもうすごい回数のテストを繰り返しました。その結果が出てきて、メタル作ってポーセレンを築盛してという大変なところをある程度の効率化ができたんですね。
売上もかなり上がるようになって、経営的にも上向いて、仕事が変わってきたなと感じるようになった頃に、CAD/CAM冠が保険に収載されました。
メインは保険ですという先生が多いんですよね。そうなると、CAD/CAM冠は保険点数もいいし、保険でできるなら白い歯がいいって患者さんも仰いますからね。
ワックスアップのイメージを持ちながらデジタルの画面を見る
− CAD/CAMを作るのは難しいですか?やっぱり、無数にワックスアップをやってきたということが、CAD/CAMを使う中にも生きているかなと思います。
咬合って、咬耗したり色々な顎の状態や周辺の補綴物の状態、歯牙の状態とかを見て、自分がワックスアップをするイメージを頭の中で持ちながら分析していくんですが、デジタルの画面を見ているときでも頭の中にあるワックスアップだったらこうするな、というのを取り入れながら作っている気がします。
デジタル上では分からないものを、頭の中にある経験と、ワックスアップのイメージとで補っている感じです。これは特技っていうか、ワックスアップしかやってない人、デジタルしかやってない人にはできないことだと思うんですよね。
うちで働いている技工士にはワックスアップを想像しながらデジタルで作業できる、ハイブリッド型の技工士になってほしいと思ってます。デジタル設計時も、ワックスアップ時の想像ができるし、ワックスアップ時もデジタル設計時の機械が出してくるアンダーカットの量を想像できる。いいとこどりができるのはうちの強みです、確実に。
材質はおまかせする先生方もよくいらっしゃるんですよ。だから、そういう先生に対して色々な選択肢を提示できることも強みかなと思います。ジルコニアはディスクも色々なメーカーを試しに削ったけど、やっぱりメーカーによって全然色も違うし、適合も違うんですね。
だから歯牙をみて、これとなるべく同じようにって言われたときには、このメーカーはこういう色調は苦手かなとか、メーカーによって強度の違いもあるからこの症例だったらちょっとこのディスクは使えないなっていうのがありますね。そういう提案に長けているスタッフもいるから、こちらから歯科医師の先生に色々なご提案をすることも可能です。
口腔内で次に起きることを予測しながら作る
− どんな技工物を作られていますか?うちは全部やってるラボだから、先生がすべて技工物の仕事をうちに依頼していただけることも多いいんですね。そうすると、今回はクラウン・ブリッジ作ってるけど、次のデンチャーのことも考えているわけです。この先起こりうることを想像しながら、全部に対応できるように作るんです。
うちで作ったクラウン・ブリッジが、次はデンチャーで戻ってくると分かっているから、目立たないように豊隆つけてアンダーカットをそこに作っておいて、どうやったら補綴物が安定するのだろうかを想像しながら作ります。そういうふうに作っていくと、患者さんからも、今までは入れ歯が中で動いちゃっていたのが、「ぴったり入ったよ」とか喜んでもらえるんです。
挨拶と返事のある職場
− 今後について教えてください今後も設備投資は臆さず行っていきたいと思っています。デンタルショーにも必ず行って、歯科業界の中で今どういうことが起きているのか、どういう最新機械があるのかを知るようにしています。
機械は人が操作しない限り動かないわけですから、それを使える知恵と技術、技工士としての技術力向上も大事にしています。うちは手が早い人がいたり技術が高い人がいたり、クラスプ曲げることを得意としていたり、ステインが得意であったりと色々な人がいるので、周りから吸収するにはよい環境だと思っています。
技工所に働くに当たって、正直、技工物の製作が上手く出来る、なかなか上手くいかない、作業が早い、なかなか早くはいかない、それは技工士、ひとりひとりが個性を持った人なので、当たり前の事で、私はその個性を育てることが、私の一番の仕事だと日々思って技工士に指導、教育を愛情を持って行っております。
ただ、挨拶と返事だけは、私をはじめ、先輩後輩などは関係なく誰でも今日からでも、今からでも誰でも出来ると私は思っているので、それは社員全員にはっきり徹底していますね。
歯科医院に伺ったとき、挨拶をしていただいたりすると嬉しい気持ちになったり、気持ちが良くなります。 なので私たちはその部分を徹底しています。
最後にビジョンがあって、以前までの歯科技工所の過酷な労働環境のイメージや概念を崩し弊社では現在もこれからの未来も、歯科技工士のより良い労働環境やそれを実現出来る職場へと日々進化し実現する事も私の大切な仕事だと思っております。
晦日歯科技研は歯科医療のデジタル化に積極的に取り組んでおり、「最先端デジタル技工」と経験豊富なベテラン技工士と若手技工士による「歯科技工士の職人技」を融合させ、日々より質の高い歯科技工物を製作しています。ベテラン技工士は若手に技術を伝えながら、最新の歯科技工にも注力し、金属修復物からメタルフリー修復物への進化に柔軟に対応しています。CAD/CAM冠やデンチャーのデジタルデザイン、3Dプリンターの利用により、製作時のエラーを最小限に抑えつつ、高精度で模型に忠実な歯科技工物を提供しています。アナログとデジタルの融合を追求し、「伝統と革新」をモットーに掲げ、全社員が「全ては患者様のために」という信念で全力で歯科技工物の製作に取り組んでいます。
晦日歯科技研の基本情報
晦日歯科技研| 神奈川県相模原市
〒252‐0231
<沿革>
〒252‐0231
神奈川県相模原市中央区相模原2-2-20 4F
<沿革>
1955年 晦日歯科技研 設立
晦日歯科技研へのアクセス
技工物種類 | 対応可否 |
---|---|
保険FMC | ◯ |
自費クラウン/ブリッジ | ◯ |
自費インレー・アンレー | ◯ |
CADCAM冠 | ◯ |
チタン冠 | ◯ |
インプラント(ストローマン) | ◯ |
インプラント(ノーベル) | ◯ |
インプラント(その他) | ◯ |
デンチャー(保険) | ◯ |
デンチャー(自費) | ◯ |
矯正 | ◯ |
マウスピース矯正 | ◯ |
マウスガード | ◯ |
自費TEK | ◯ |
ラミネートべニア | ◯ |
求人項目 | 概要 |
---|---|
募集職種 | 求人情報がありません。 |
給与/賞与 | 求人情報がありません。 |
勤務時間 | 求人情報がありません。 |
勤務地 | 求人情報がありません。 |
休日 | 求人情報がありません。 |
福利厚生 | 求人情報がありません。 |
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