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共通点1 意思疎通と心遣い
多くの歯科技工士は、患者様と直接対面することはありません。中には立会いをする技工士もいますが、大抵はドクターからの指示書や口腔内写真、模型などに基いて作業を進める必要があります。しかし、歯科技工の仕事はとても精密なため、ほんの少しの解釈のズレや、主観が入ることで、完成する技工物に影響を及ぼすことも少なくありません。つまり、患者様に良い技工物を提供するためには、ドクターに、より正確な指示を仰ぐことも歯科技工士の仕事の一環です。作業の段階で、こちらの質問に対し明確で正確な答えを得るには、質問の仕方も重要。情報をより細く整理して分かりやすく伝えることで、ドクターに技工士側の意図も汲み取ってもらえるでしょう。
これは、対ドクターだけではなく、もちろん同じ職場で働く技工士の同僚に対しても言えること。相手の立場を考え、「どうすれば伝わるか」という心遣いが大切です。
積極的な意思疎通の働きかけで、自然とコミュニケーション能力も養われますし、ドクターからも「仕事がしやすい」と評価されるはずです。
共通点2 ドクターが「重視していること」を理解する
一緒に仕事をするドクターが「技工物のどこに重きを置いているのか」を予め理解しておきましょう。セラミックの形、審美性、整合面、どこを重視しているのか、ドクターによっても多種多様です。もちろん全ての面において完璧に近づけることがベストですが、ドクターのこだわりをしっかり理解した上で仕事を行うことで、より評価を高められるでしょう。
共通点3 知識と技術の向上、アップデート
日々の業務の合間を縫って、技工のスキルアップを怠らないことも大切です。今は加速度的に業界も進化を遂げていますので、インターネットや書籍など、情報収集を心がけましょう。全国各地で開催されている勉強会やセミナーなどに足を運び、技術向上を図るのも効果的。
学んだ最新の知識や情報を忙しいドクターにシェアすることで、ドクターの満足度にもつながります。
共通点4 時代に取り残されないことを意識する
共通点3でもお話した通り、歯科技工の業界は、近年急激にデジタル化が進んでいます。CAD/CAMを用いたデジタル技工なども今度主流になってくるため、院内設備の整備はもちろん、機材に合わせて自分の技術も磨いていかなければなりません。特にこれまで20年、30年と歯科技工士をされてきた方にとって、自らが資格を取った頃とは違う技術を新たに身につけらければならなく、相応の努力も要します。
ですが、時代の波に乗って自らの知識、技術をアップデートするのは、どんな職業にも言えること。新しいものは積極的に取り入れ、時代の波に乗り遅れないことを意識することで、技工士として廃れることもありませんし、ドクターからも一目置かれる技工士となるでしょう
信頼を得ることが、良好な関係を築く第一歩!
歯科技工士として、「フィットする技工物を作る」という本質的な作業だけではなく、ドクターの期待値以上の仕事を見せることを意識しましょう。忙しいドクターにとって、最新の技工情報を学ぶ機会はなかなかありませんし、自分で学んだ知識を還元したり、こちらから働きかける心遣いがあることも、ドクターと上手くがれている技工士たちの共通点と言えます。
ドクターと良好な関係が結ばれると、依頼を優先的にあなたの技工所にまわしてくれるようになりますし、新たな取引先として他の歯科医院を紹介してもらえる事例も多く見られます。
互いが信頼し合えるビジネスパートナーを目指すことで、関係性はぐっと良好なものになります。重要なのは日々の積み重ね。期待に応えられる仕事をコツコツと続けていくことで、他の技工士たちよりも「一目置かれる」技工士になれることは間違いないでしょう。