コミュケーション能力の高さと歯科技工に対する熱い情熱で、歯科医師から高い評価を受けるラボ。勤続年数が10~15年のベテラン技工士が数多く在籍しており、納品される技工物にクオリティが高く、品質にばらつきがないことも魅力。

ファインデンタルラボラトリー|神奈川県横浜市

神奈川県横浜市港南区の上大岡駅前で腕を振るう技工所、ファインデンタルラボラトリー。ラボの代表を務める坪田充弘氏は過去に米国ハワイで、CAD/CAM担当の岩崎直紀氏はニュージーランドで、それぞれ歯科技工士として活躍していたため、二人とも「世界標準の歯科技工」を知っている。

技工士インタビュー ラボの基本情報 取扱技工物 求人情報

岩崎直紀(いわさき なおき)

1994年 新東京歯科技工専門学校 卒業
1994年 都内技工所 勤務
2001年 ニュージーランドデンタルラボラトリー 勤務
2018年 ファインデンタルラボラトリー 勤務

ニュージーランドで腕を磨き、”患者ファースト"の哲学を貫く。これからのデジタル時代をリードする注目技工士

ニュージーランドが僕の技工スタイルを作った
― 岩崎さんはどういった理由で歯科技工士になられたのですか?
技工士になった理由は実は「なんとなく」ですね(笑)高校の先生が、「お前は手先が器用だから歯科技工士になったら?」って言ってくれたのがきっかけで。それで、高校を卒業したタイミングで新潟から上京して、何も考えず先生に言われた専門学校に行って、そのまま就職しました。

そして東京で7年間ほど働いたあと、海外に行きました。当時は長時間働くのが当たり前で、そういう生活が嫌になっちゃったんですよね(笑)ニュージーランドに5年半ほどいて、歯科技工士として働きました。ニュージーランドでは、薬事の法律の関係で日本にまだ入ってきていない最新の材料を使うことができたので、その経験やノウハウは自分にとって大きな財産になっています。 ― ニュージーランドに行かれたのですか!?思い切った決断ですね。
実は、僕がニュージーランドへ行ったときは、すごくバッシングを受けましたね(笑)周りから「逃げたんでしょう」とか「日本の仕事が出来なくなって逃げたんだよね」って、そりゃぁ、散々言われましたよ(笑)アメリカとか色々な国で歯科技工士として活躍されている日本人の方がいらっしゃいますが、だいたいみんなバッシングを受けていると思います。「日本にいられなかったから逃げたんでしょう」って。僕は全部スルーしますけどね(笑) 何のために仕事してるの、って聞かれたら、僕の場合、「100%患者さんのためですね」と、言い切れます。そういうこと言うと、「はいはい、またそうやって格好つけちゃって」などと、茶化されてしまうことが多いんですが、僕は本当にそう思っているんです(笑)そういう僕の考え方、僕の技工のスタイルを作ったのは、100%ニュージーランドですね。そういう意味でも、ニュージーランドへ行ったのは自分のために本当に良かったです。
ニュージーランドで衝撃の体験・・・
― ニュージーランドではどんなことを経験されたのですか?
ニュージーランドでの経験は衝撃でしたね。日本だと普通はまず、患者さんが歯医者さんへ行って、歯医者さんに歯の色を見てもらい、その後で僕たちラボのところに歯医者さんから仕事の依頼が来て、僕たちが歯を作って歯医者さんに納品して、歯医者さんが患者さんにセットして、という流れじゃないですか。ニュージーランドは、全然違うんです。

患者さんが直接ラボに来て、僕たち技工士は歯の色を見ます。そのときに、患者さんと色々話すんですよ。患者さんの生い立ちとかも含めて。世間話や普段の日常生活の話をします。その中で、患者さんが歯をどういうふうにしたいのかを聞いて、先生も材料屋さんも技工士も一丸となって患者さんのために動く。その人の歯を治すためだけに、本当に多くの人が動くんです。

すごくないですか?僕は衝撃を受けてしまって。日本でもなんとかこのモデルを出来ないかって思ったんですけど、さすがになかなか難しいですね(笑) ― やはり日本では患者さんがラボに行くというのは難しいですよね。
でも、日本に帰ってきても、患者さんのために動くっていう考え方は変わらないです。ニュージーランドみたいに、患者さんを直接僕のところに呼ぶわけにはいかないんですけれど、このラボは壁の向こうに歯医者さんがあるので、僕はしょっちゅう治療をしている現場に行くし、患者さんもしょっちゅうこちらにいらっしゃいます。そういうのをすごく僕は大事にしているんです。患者さんの予後までしっかりみる。そうしないと、技工士もなかなかスキルアップしていかないですから。 ― 患者さんとの距離が本当に近いんですね。それは自費の方のみですか?
患者さんのために作っているので、自費も保険も僕は関係ないですよ。たとえ保険であっても、出張して色を見に行きますし、先生から「形成はこれでいいかな」って聞かれれば、僕がそこに見に行きます。逆にこうした方がいいですかって、僕の方からも先生にどんどん聞きます。患者さんのために、ということで言うと、プランニングも絶対欠かせませんよね。

ニュージーランドの時のように、患者さんとこれからどんな治療をしていくかを話し合って決めていきます。インプラントみたいな慎重に考えるべきケースは特にそうです。先生の方で決めていく場合ならば、ある程度先生に方向性を決めてもらった上で、2人で話し合うようにしています。
ただ患者さんのために歯を作りたい
― 患者さんとのコミュニケーションで気をつけていることは?
患者さんのために、患者さんファーストで動くために、技工だけじゃなく色々勉強しました。たとえば、患者さんとの話し方。患者さんてこうやって、ユニットに横になってるじゃないですか。そこにマスクした技工士が、突然「色見ますね」って上から覗き込むと患者さんがすごい抵抗感持ってしまうことが結構あるんですね。 なので、いきなり色を見せてもらうんじゃなくて、一度患者さんをユニットから起こして、僕はマスクを取って、こういうものですと名乗って仕事内容をお話しします。そうすると、患者さんは安心されるんですよね。だから、今は必ずそこから入りますね。 実を言うと、以前はそういうのが出来なかったんです。そうしたくても、だいたい先生から抑え込まれちゃって。日本だと先生が1番に見て、患者さんが2番、僕らが3番目 というのが普通なんですが、僕はそれがいいとは全然思わない。もちろん先生の立場というものは尊重するし、リスペクトしています。でも、患者さんのために動いているという意味では僕らは対等だろうと。ただ患者さんのために作りたいんですよ、歯を。 美容院で、お客さんがこういう髪型にしたいって言うのに、いやあなたは坊主の方が似合うから坊主にしますっていう美容師はいないじゃないですか。そういう場面は技工でもあるんですよね。 たまに、ただ真っ白で透明感のない、真っ白な雲のような色の歯がいいっていう患者さんがいらっしゃるんですよ。しかも、1本だけ直すのにその色にしたいとか。患者さんはどうしても真っ白がいいと言うんですが、先生はどんなふうになるか分かってるから、絶対ダメだと。でも患者さんもどうしても折れなくて。で、僕が説明に行くわけです。これは10年20年経って、70歳80歳になって他の歯の色が変わってしまっても、ここだけずっとこの色のままですよと。 それで分かってくださって、じゃあ違う色にしますとあきらめてくださる患者さんもいらっしゃるし、だったらこの1本だけじゃなくて、他の歯も全部この白い色にしてよっておっしゃる患者さんもいるんですよね。それで、全部白くしたら意外としっくりきて、患者さんがすごく喜ばれるケースもあります。なので何が患者さんのためになるかは、そのケースバイケースで変わってくる。僕はそれを柔軟に考え抜いて技工をしたいと思ってるんです。 僕は技工のことになると熱くなってしまうんですけれども、それを認めてくださる先生とお仕事できたらいいなと思います。患者さんのことを思って仕事をしてくださる先生、技工士やメーカーの人とも対等に話をしてくださる先生がいいですね。うちの価格は標準よりちょっと低いくらいだと思います。総合的なコストパフォーマンスには自信がありますよ。「もう少し値上げしたほうがいいよ」と言われることもありますが。
本当の意味で求められる技工物を作る
― 仕事をされる上で、大切に考えていることは?
それは患者さんに求められている技工物、つまりニーズにあったものを作るということですね。「天然歯と見分けがつかない」ことが、良いことと考えている人もいますが、僕はそうじゃないと思っています。ただ時間をかけて、高い料金で、美しい歯を作る。それ自体は、すごいことだし、価値のあることかもしれません。でも、そこまで求めている患者さんがどれだけいるのかって話です。

多くの方は、リーズナブルな価格で、きちんと使える歯を求めている。別に過剰な品質は求めていないんです。そのニーズに応えられる技工物を作ることが、自分の仕事だと思っています。 いまはCAD/CAMが、一気に普及してきたので、テクニックで勝負する時代ではなくなってきていると思います。大事なのは、患者さんのニーズにどれだけ応えられるか。そこを一番に考え、これまで仕事をしてきました。そうやって軸をもって仕事をすると、結果的に先生からも信頼されるようになると思います。

たとえば、「患者さんに見せるサンプルを作って欲しい」という依頼をいただいた時は、すごく嬉しかったです。それが、その歯科医院の治療の基準になるわけですから、信用していないと作らせてもらえない。素直に嬉しかったですね。先生や技工士目線ではなく、患者さん用に分かりやすいように、患者さんが満足するように作りましたね。
僕が最初にチャレンジする人間になる
― 他にどういった部分にこだわりがありますか?
材料の話になっちゃうんですけれど、日本製のすごく高価なジルコニアディスクがあるんです。ただこれは日本で扱う人がほぼいないんですよね。理由は高いから。非常に質にこだわっているジルコニアなんですが、メーカーの人によると、日本以外のアジアの国々では経済が急成長していることもあり、すごく売れてるらしいんですね。日本は、薬事の関係でなかなか発売できず、国内で症例があまりないこともあり全然数が出ていない。だからますます高い値段で売らざるを得なくなってしまう。 ただ僕は、材料には安かろう悪かろうっていうのはあると思っています。やっぱりあまり安いものは提供できない。色が悪い、割れちゃう、取れちゃう、くっつかないとか、安いものには何らか理由がありますよ。海外製品・国内製品関係なく安いものは何かしら理由があると思っています。かといって、値段が高すぎるディスクだと、先生に受け入れてもらえない。だからこそ、価格と品質のバランスがとれているのが、CAD技工の時代に求められますね。そのニーズにあったものをこれからも作り続けたい。 でもその一方で、僕は、「新しいもの」「良いもの」をどんどん使って開発していく、チャレンジしていくことをウリにしています。出たばかりの新商品て、だいたい皆さん手を出さない。でも、いま世の中で普及しているどんな商品も、最初は新商品だったはずなんです。つまり、最初にそれを使って技工をした人がいて、そして、最初にやった人は絶対に失敗している。最初は100%失敗する。それはもう断言できます。でも誰かが失敗しないと、誰も成功しないんです。だったら僕が、最初にやる人間になろうと思うんです。それでこういう、高いディスクを買ったりしているわけです。チャレンジなくして成功なしと思って。
技工業界はいま大転換期にある
― これから技工業界ってどうなるとお考えですか?
技工業界は今まさに転換期だと思っています。次々に新しいものが出てきているんだけど、皆ついてくるのが遅すぎる。 ― ついてくるのが遅すぎる・・・ですか?
はい。ラボって将来的にはなくなると思うんですよね。口腔内写真が簡単に撮れるようになって、クリックしてデータ送信して補正をかけて機械に送って・・・。技工士の仕事の大半がただのデータの仕事になったら、技工士がラボに行く必要もなくなりますよね?まあ、機械を自宅に置くことはできないから、一応ラボの必要はあるわけですが。 ― 仕事のやり方が大きく変わると。 そうですね。技工士の作業だけでなく、先生方との仕事のスタイルも変わっていくと思います。会ったこともない先生とどうやってコミュニケーション取るの?って聞かれることがあるんですが、これからは電話だけじゃなくてskypeみたいなテレビ電話を使っていく場面が増えてくると思います。リモートでも大丈夫なような仕事の仕方に変えていきたいし、そうすることで、たとえば海外から仕事を受けるというようなことも、どんどん可能になっていくと思うんですね。
女性に技工業界で活躍してほしい
このラボは職場としてめちゃくちゃ魅力的で、働いていて気持ちいいラボです。僕はいずれはニュージーランドへ戻るつもりだったんですけれども、ここに就職して戻る気なくなっちゃった。だから家も買っちゃいました(笑) これから技工業界って絶対女性が増えていきます。昔は男性だけの業界でしたが、これからはどんどん増えてくると思います。たくさんの女性に活躍して欲しいですね。

どうもありがとうございました。
編集後記/高崎
ニュージーランドで培った、「患者本位」のスタンスは、これからの時代ますます重要になってくると思う。ただ技術を追い求めるのではなく、患者さんから必要とされる、リースナブルで品質の良いものを提供する。それを徹底されている岩崎さんの仕事哲学を、強く感じるインタビューだった。

神奈川県横浜市港南区の上大岡駅前で腕を振るう技工所、ファインデンタルラボラトリー。ラボの代表を務める坪田充弘氏は過去に米国ハワイで、CAD/CAM担当の岩崎直紀氏はニュージーランドで、それぞれ歯科技工士として活躍していたため、二人とも「世界標準の歯科技工」を知っている。

ファインデンタルラボラトリーがドクターから選ばれる最大の理由は、歯科技工物の高いクオリティである。ファインデンタルラボラトリーには勤続年数が10~15年のベテラン技工士が数多く在籍しており、納品される技工物に品質のばらつきがないことが特徴である。過去の豊富な症例経験を踏まえて、チェアサイドで調整なしでピッタリ入る技工物は、ドクターからの評価が高い。
ファインデンタルラボラトリーの基本情報
ファインデンタルラボラトリー|神奈川県横浜市
〒233-0002
神奈川県横浜市港南区上大岡西2-1-23 第2ミツワビル305号
<沿革>
1992年 ファインデンタルラボラトリー設立
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ファインデンタルラボラトリーの取扱技工物

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