【2022年最新版】技工士ドットコム独自ヒアリング調査 技工物の価格は?

技工士ドットコムでは、全国の歯科医師から「腕のいい技工士を紹介してほしい」「保険の仕事を引き受けてくれる安いラボを紹介してほしい」というご相談を頂きます。そのなかでも、よく聞かれるのが「まずは、ラボの技工料を知りたいんだけど」というお金に関することです。 今では、ホームページで技工料を公表しているラボもありますが、多くのラボでは技工料は公開されていません。そこで私たち技工士ドットコムでは、独自でヒアリング調査を実施しました。 そしてご要望の多かった、 ・保険(FMC・全部鋳造冠、硬質レジン前装冠) ・CAD/CAM冠 ・ジルコニアクラウン の3つの技工料について、調査した結果をお伝えしたいと思います。独自の情報となっていますので、ぜひご覧になってくださいね。  
①保険技工物の技工料
保険の技工物については、7:3告示など、価格面が長らく問題となっています。技工士側からすると「安すぎると採算が合わない」「でも、安くしないと受注できない」というジレンマがあるのも事実。 企業努力によって、製造工程の効率化、原材料を安く仕入れる、製作時間の短縮など、保険技工物の単価を抑える工夫がなされていますが、ダンピング競争になっている側面もあり、価格の問題は、根深いものがあります。 保険技工物の平均価格は、全国保険医団体連合会によると下記のようになっています。 ※調査方法:ヒアリング調査(対面、電話)、サンプル数:28/47、調査期間:2020/01~06 ※2016年全国保険医団体連合会の資料より、技工士ドットコム編集部にて作成 技工士ドットコムの独自調査によると、この平均価格よりも、2割、3割弱も安い価格で製作しているラボもありました。たとえば、全部鋳造冠で1600円台など、かなり安く作っているところもあります。 保険に強いラボもたくさんご紹介できますので、保険技工物について聞きたいことがある方は、気軽にご質問ください。 詳細はこちらからお問い合わせください
②CAD/CAM冠
日本歯科技工士会の「歯科技工士実態調査報告書」によると、約8,000円から10,000円で製作しているラボがもっとも多いようです。しかし技工士ドットコムの独自調査では、かなり価格帯の幅が広く、4,800円〜13,000円(材料費別途)という結果になっています。 金額にかなりの幅がありますが、安く提供できているラボは、業務の効率化を徹底しています。削る前のデザインから、材料の仕入れ、削った後の調整など、ムダを省き、できるだけ低価格で提供できるよう、企業努力をされています。もちろんそれだけ安くしても、利益が出るようなコスト構造になっています。 また我々の調査によると、小規模の歯科技工所よりも15人以上の中〜大規模の歯科技工所のほうが、価格が低くなる傾向があります。業務の効率化、コストカットをする上で、一定の規模があったほうが、有利であるとも言えるでしょう。 品質も高く、価格も安く、競争力のあるCAD/CAM冠が、近年急速に増えています。具体的な情報は、ぜひこちらからご覧ください。 CAD/CAM冠の得意なラボを見る
③ジルコニアクラウン
技工士ドットコムの調査では、単色のジルコニアは約10,000円〜15,000円(ステインなどのオプションは除く)。また、マルチレイヤーのジルコニアは相場が約23,000円であり、安いところではステインなしで16,000円ほどとなっています。QDTなどに掲載される、ブランド力のあるラボ/技工士は、約150,000円など、高額な技工料で製作されています。
ラボも規模によって、価格は異なる傾向にあります
大手ラボ(40人以上) 大手の歯科技工所では、CAD/CAM機を多く保有。作業も効率化しているため、価格は安い傾向にあります。営業マンや組織運営のための人員も必要となるため、値下げするケースは少ないと言えるでしょう。 ・フルジルコニア(ステインなし)で12,000円程度 ・CADCAM冠で6,000円程度。 中小ラボ(4人〜39人) 中小の歯科技工所も、CAD/CAM機を保有し、作業を効率化しています。価格は大手に比べると、少し割高なケースが多いですが、注文数などに応じて、価格の調整はしやすいと言えます。 ・フルジルコニア(ステインなし)で約13,000円~17,000円 ・CADCAM冠で6,000円〜10,000円 個人ラボ(3人以下) 個人規模の歯科技工所は、CAD/CAM期を保有しているところは少なく、外注しているケースが多くあります。納期や価格など、柔軟に対応しているケースも多く、経営者の裁量で技工料が決まる印象です。 ・フルジルコニア(ステインなし)で約15,000円~23,000円 ・CADCAM冠で10,000円程度
まとめ
今回は、技工料についての情報をお届けしましたが、もちろん価格は発注する際の判断材料の1つであり、他にも様々な要素があります。コミュニケーションや、納期、技工物のクオリティなど、そのときに重視するものによって、技工所を使い分けることが重要だと、私たちは考えています。 技工士ドットコムでは、コミュニケーション重視、納期重視、コスパ重視など、様々なラボを掲載しています。独自取材による、オリジナルの情報を多数、お届けしています。より良い治療のため、そしてより良い医院経営のため、ぜひ目的に応じて、優秀なラボとお取引いただければと思っております。 「こんなラボを探している」 など、ご希望をいただければ、最適なラボを技工士ドットコムから提案させていただきます。ぜひ、こちらからお気軽にお問い合わせください。 詳細はこちらからお問い合わせください

この記事を読んでいる人は、コチラも読んでいます!

  1. 2024年最新版!【口腔内スキャナー購入を検討中の歯科医師の方へ】最新10機種を徹底比較!

  2. 噛み合わせの「超プロ」が語る!咬合理論を学ぶ大きなメリットとは?

  3. 【2020年6月】チタン冠が保険適用!技工料・保険点数・適用範囲とは?

  4. 歯科技工のデジタル化、グローバル展開可能に

  5. 厚労省|歯科技工士の先細りを懸念 人材確保策を議論

  6. 【2024年最新版】歯科技工業界の現状

  7. 技工物のクオリティを50%高める、写真撮影3つの技術

  8. 温故知新 ジルコニア・カラーリング最新テクニック

  9. 【技工コラム】噛み合わせの「超プロ」が語る!咬合理論(スラビチェック咬合理論)とは?

  10. コラム「デジタルによって、 技工業界はどう変わるのか? – その1 -」

  11. 技工士ドットコムの記事執筆・監修にご協力いただいた方々

  12. 元中日の関啓扶選手が名古屋の歯科技工専門学校へ

  1. 技工所開くなら何県がおすすめ?

    2024.03.16

  2. 歯科技工士の賃金モデル

    2024.03.16

  3. 就業歯科技工士は3万2942人、歯科技工所は2万841カ所(2022…

    2024.03.06

  4. 【保存版】口腔内スキャナー記事まとめ一覧

    2024.02.28

  5. 歯科技工ASIST(群馬県前橋市)がCADデザインサービスを開始

    2024.02.27

公式X (Twitter)

都道府県別の人気ラボ一覧

<北海道・東北エリアの歯科技工所>
北海道青森岩手宮城秋田山形福島
<関東エリアの歯科技工所>
茨城栃木群馬埼玉千葉東京神奈川
<北陸・甲信越エリアの歯科技工所>
新潟富山石川福井山梨長野
<東海エリアの歯科技工所>
岐阜静岡愛知三重
<関西エリアの歯科技工所>
滋賀京都大阪兵庫奈良和歌山
<中国エリアの歯科技工所>
鳥取島根岡山広島山口
<四国エリアの歯科技工所>
徳島香川愛媛高知
<九州・沖縄エリアの歯科技工所>
福岡佐賀長崎熊本大分宮崎
鹿児島沖縄