ロシアとウクライナ情勢による急激な貴金属の価格高騰により、厚生労働省は2022年5月1日付けで、
急遽、歯科用貴金属の価格改定を行いました。本来であれば、毎年7月に改訂が行われるのですが、パラジウムの急激な価格急騰に対する歯科医療現場からの強い要望により、特例的に材料価格の引き上げが5月に決まりました。
そこで今回は、保険点数が何点引き上げられたのか、に関して情報をとりまとめましたので是非ご覧ください。
歯科用貴金属8%値上げ!価格高騰の理由とは?
ロシアはパラジウムの世界輸出割合の約40%を占めており、ロシアによるウクライナ軍事侵攻によりパラジウム供給が不安定になり、価格が高騰している状態に陥っています。
この事態を受けて、厚生労働省はパラジウムの公定価格の引き上げを決め、1g当たり3,149円から3,413円へ、8%ほど引き上げられました。
<歯科用貴金属素材価格の変動推移>
金属歯冠修復の保険点数比較
パラジウムの材料費が値上げされたことにより、請求する保険点数も下記の通り、変更されていますのでご注意ください。
ポンディックの保険点数比較
有床義歯の保険点数比較
歯科医療に影響は出るのか?
材料のパラジウムの価格が引き上げられた影響で、
大臼歯にFMCをセットする場合、これまでは5,000円程の患者負担だったのが、5月から270円ほど引き上げられることになるため、少なからず患者には影響が出るでしょう。今後、貴金属の価格次第では、CAD/CAM冠などのハイブリッド素材やコンポジットレジンを使った治療の割合がますます増えていくことが予想されます。
歯科技工所の技工料値上げはなし!
技工士ドットコム調べでは、今回の値上げは材料部分だけなので、歯科技工所の技工料は値上げされないと思われます(=もし今の取引先の技工料が材料費込の場合は値上げされます)。但し、材料費ではなく歯科技工所の人件費は年々上がっているので、今回の材料費の値上げのタイミングに合わせて技工料を値上げする歯科技工所があるかもしれません。
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