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2022年3月16日、第115回歯科医師国家試験の合格発表が行われ、出願者数3,667名、受験者数3,198名、未受験者数469名、合格者数1,969名という結果となりました。全体の合格率は61.6%でした。なお、新卒の合格率は77.1%（昨年：80.2%）となっており、既卒の合格率は35.6%（昨年：37.0%）でした。 　 新卒、既卒別の合格率で見てみると、新卒は1.東京歯科大学、2.松本歯科大学、3.岡山大学の順で、既卒は1.大阪大学、2.新潟大学、3.東京歯科大学、の順番でした。 　 　 今年は前年の合格率を下回った大学が多く、今年の61.6%という合格率は、昨年の64.6%を大幅に下回りました。ここ数年はほぼ65%くらいに合格率が調整されていたのですが、2022年の歯科医師国家試験は過去最低の合格率となり、来年の試験が今年と同じように低めの合格率に調整されるのかどうかに注目が集まりそうです。 　 また、新卒・既卒を含めた総合的な大学別の合格率を詳しく見てみると、今年も1位は東京歯科大学が、2位は昭和大学で81.4%、3位は岡山大学で81%、という結果になりました。 　 今年の合格率と合格率前年度比をグラフ（図1参照）にしてみてみると、東京歯科大が昨年の合格率をわずかながら上回る好成績を出しており歯科医師国家試験において圧倒的な存在となっていることが分かります。また、日本大学歯学部は、今年もっとも合格率を伸ばした大学となりました。 　 　 一方、日大松戸歯学部、岩手医科大学、大阪歯科大学、奥羽大学の4校の合格率は前年より約10%も下がってしまうという厳しい結果となり、来年の巻き返しが期待されます。2022年の歯科医師国家試験の詳しい受験者数、合格者数、合格率や順位は下記の通りです。

歯科医師国家試験の合格率上位

	受験 者数	合格 者数	合格率 （％）
1.東京歯科大	134	127	94.8
2.昭和大	118	96	81.4
3.岡山大	63	51	81
4.大阪大	57	46	80.7
5.日本歯科(新潟)	57	46	80.7
6.北海道大	49	39	79.6
7.東京医科歯科	53	42	79.2
8.新潟大	49	38	77.6
9.九州歯科大	112	86	76.8
10.松本歯科大	109	79	72.5
11.広島大	67	48	71.6
12.鹿児島大	69	48	69.6
13.神奈川歯科	112	77	68.8
14.日本歯科大	152	104	68.4
15.東北大	63	42	66.7
16.九州大	72	48	66.7
17.徳島大	60	39	65
18.長崎大	68	44	64.7
19.北海道医療	86	53	61.6
20.日大歯学部	189	111	58.7
21.大阪歯科大	168	96	57.1
22.明海大	173	97	56.1
23.朝日大	198	109	55.1
24.愛知学院大	190	100	52.6
25.岩手医科	67	35	52.2
26.鶴見大	157	79	50.3
27.日大松戸	189	82	43.4
28.福岡歯科大	186	66	35.5
29.奥羽大	122	38	31.1

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【原稿執筆】高崎宏之 ●東京都歯科技工士会顧問 ●京都大学 特任准教授 ●アクウェスト(株) 代表取締役 　 外資系コンサルティングファームで、国内外の製薬、飲料、消費財、総合商社、官公庁、化粧品、産業機械メーカーなどの新規事業の立上げ、事業の海外展開支援、M＆A、PMI、中期経営戦略策定、営業改革、グローバル人事組織改革などのコンサルティング業務に従事。同社退職後、国内外の医療業界に徹底的に顧客目線に根差した革新的で高品質な事業／サービスを創出したいとの想いからacwest Inc.を設立。京都大学大学院 理学研究科修了 理学博士。2019年より東京都歯科技工士会顧問を兼務。