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大切なのは、ドクター側からの一方的な指示に偏るだけではなく、技工士とコミュニケーションを取り、方向性をしっかりと擦り合わせていくこと。それが、より円滑な人間関係となり「チーム医療」としての意識も高まっていくでしょう。
ここでは、そんな「歯科技工士とコミュニケーションを取る上での注意すべきポイント」を見ていきたいと思います。
【1】しっかりと連携を取る
お互いが気持ちよく仕事を進める為にも、製作前の段階からしっかりと内容を擦り合わせることが第一。方向性が噛み合っていないと最高の仕事につなげることは難しいですし、技工物ひとつで患者様の生活、人生は大きく変わります。
連携ミスなどで、患者様への治療の提供に支障を来たすのはあってはならないこと。その為にも、お互いが相手の仕事をしっかりと理解し、伝達、連携を心掛けること。
特に初めての依頼先の場合は、製作期間もきちんと把握しておくことが大切です。
【2】何に重きを置いているかを伝える
製作前の段階で、技工士に求めている内容を事前にきちんと伝えておきましょう。例えばセラミックの形だったり、「どこまで色を合わせるか」という審美性だったり、求めているレベルや基準点は様々だと思います。それは技工士にとっても事前に把握しておきたい部分。
「ウチはここに重きを置いている」ということを最初に伝えておくことで、不具合や再製も減らすことが可能ですし、お互いストレスなく仕事を進めることもできるでしょう。
【3】互いを尊重し合える関係
ドクターと歯科技工士の間に上下のような関係性があったのは、もうひと昔前の話。近年はどちらが上、下、というような関係ではなく、患者様の為に互いの意見をしっかりと交換できる関係性が求められています。もちろん、歯科技工士はドクターの希望、要望に応える仕事を見せることは大前提。
ですが、より良い治療を患者様に提供する為に、ドクター側にも柔軟さが求められつつあります。
豊富な知識を持つ歯科技工士はたくさんいるので、技工士側から「もっとこうした方が良いのではないか」という提案もあるでしょう。その場合は積極的に意見を取り入れたりなど、互いを尊重しあえる関係性を保つことが重要です。
【4】考え方をブレさせない
自らの考え方や方針、指示に、ブレを生じさせない。これも歯科技工士と円滑に仕事を行う上で重要なポイントです。最初はAという指示だったにも関わらず、途中から「やっぱりB」などと指示を二転三転させてしまうと、技工士側の作業にも支障が生じます。できる限り、最初から最後まで一貫とした指示で考え方をブレさせないあり方が理想です。
また、歯科技工士の方から「この方が良いのではないか」と提案をされた場合は、話し合いを行いながら歩み寄り、患者様により良い治療を提供していきましょう。
「最高のパートナー」と言える存在に
「ドクターと歯科技工士」は、単なる「先生と職人」や「取引先」ではなく、「互いを認め合うビジネスパートナー」になることが理想。二人三脚で切磋琢磨し合える “チーム医療” を目指すことで、互いの仕事のやりやすさにつながるのはもちろん、「良い技工物を提供してくれる歯科医院」として、医院としての評価、評判にも直結します。
欠かせないのは、やはり日々のコミュニケーションを怠らないこと。お互いがそれぞれのプロフェッショナルであることを理解し、柔軟に耳を傾ける。それは必ず、”最高の医療を提供する”ことにつながるでしょう。