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歯科医師の指示のもと、歯科技工物(歯の被せ物や詰め物、インプラント、入れ歯、矯正装置)の製作、修理などを行う専門性の高い技術職です。
「ものづくり」という職業でありながらも、歯のトラブルで悩む患者さまの健康を守ることができる。すなわち、医療に携わることができるという点でも、関心が高まっている技術職のひとつ。
ここでは、そんな歯科技工士に向いている人の特徴を、順を追って見ていきましょう。
【1】手先の器用さ
今は急激にデジタル化が発展しつつありますが、歯科技工士の仕事はやはり手作業が中心。ドクターの指示のもと、正確でズレのない技工物を仕上げるには、手先が器用であることは大前提と言えます。患者さまの口腔内に入れるものを製作する。それはすなわち、患者さまの健康をも大きく左右するということ。装着した際に違和感がなく、正常にフィットする精度の高い技工物を、ムラなく一定に作り上げる技術が要されます。
デジタル技工が進む今、経験差なく高い品質の技工物が生み出せるようにもなっていますが、仕上げを行うのはやはり人間の手。手先の器用さ、繊細さはなくてはならない条件と言えるでしょう。
【2】「ものづくり」が好きであること
見逃されがちではありますが、歯科技工士の適正として、とても大切な条件があります。それは何よりも「ものづくり」が好きであること。どんなに手先が器用であっても、根本的に「ものづくり」が好きでないと、長く続けられる仕事ではありません。
コツコツと作業に取り組むのが好きで、自らの手で作り上げることに達成感を感じる方には、非常に向いている職業だと言えます。
【3】意欲的で向上心があること
いま、まさに過渡期を迎えている歯科技工職。従来までは全て手作業で行なっていた業務の多くが、デジタル化へと移行を始めています。そのため、歯科技工士の知識や技術にも、時代に沿ったスキルアップが求められるようになりました。つまり、これまでのやり方に強くこだわるだけでなく、進化する時代に合わせる柔軟性や、自らをアップデートさせていく向上心も重要でしょう。
また、技工物で扱われる素材も、様々なものが生まれています。そういった情報も常に取り入れ、最新の素材を取り入れられるような学習も必要。常に探究心を持ち、より良い治療を提供したいという気持ちは、大きな強みとなるでしょう。
【4】コミュニケーション力と営業力
職人と言えど、歯科技工士にはある程度のコミュニケーション力も必要。患者さまにより良い治療を提供するためにも、ドクターとしっかり連携を取り、精度の高い技工物を製作することが第一です。院内技工室などに勤める場合は、歯科技工士自らが患者さまと直接お話する機会もあります。ドクターの指示のもと、患者さまのご要望を汲み取ることが求められるでしょう。
しっかりとコミュニケーションが取れる歯科技工士は次の仕事にもつながりやすく、全てが好循環となります。
また、歯科技工所の独立開業などをする場合は、営業力も重要。自分と、自分が製作した技工物を積極的に売り込むことが、会社の発展を大きく左右するでしょう。
将来性のある、誇り高き医療技術のスペシャリスト!
患者さまの歯の健康を守ることができる、歯科技工士。健康な歯で、好きなものを自由に食べることができる生活は、人間にとって大きな幸福。すなわち、歯科技工士の仕事は、患者さまに「幸せ」までをも提供できる仕事といっても過言ではありません。
技術職でありながらも医療に貢献できる、非常にやりがいのある仕事ですし、高度高齢化社会を迎えようとしている今、歯の健康に悩みを抱える方も増加傾向にあります。それに伴い、今後の需要はますます高まる職業と言えるでしょう。