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歯科技工士の免許がない国
日本の歯科技工士は、世界水準としても、非常に高い技術を持っていると定評があります。というのも、日本で歯科技工士として就業するには、国家資格の取得が必要とされていることは、あなたもご存知であることでしょう。
しかし、アメリカなど一部の海外諸国では歯科技工士の国家試験がなく、免許を必要としていない国も多く存在するのです。
そのため、厚生労働大臣から免許を与えられた資格をもって初めて「歯科技工士」と名乗ることができる日本の教育制度は、世界でもトップレベル。国家資格を得るためにきちんと教育を受けてきた日本の歯科技工士たちは「スキルが高く、知識も豊富」と、高く評価されています。
世界各国から必要とされている日本の歯科技工士たち
技工の技術が高く、腕の良い日本の歯科技工士。世界からも注目され、高品質の技工物を求める富裕層からも必要とされています。日本の歯科技工士たちが海外で働くケースも多く、日本人の経営者が海外に歯科技工所を設立し、拠点とすることも。日本の歯科技工士を、現地の技工所の指導者として招く国もあり、ニーズの高さが伺えます。
また、業界大手でもある株式会社シケン(徳島県)では、技工物の販売に関しても積極的に海外展開を行なっている。
すでにミャンマー、スリランカ、インドネシア、タイなど、アジアを中心に約10ヶ国ほどの販売実績があり、こうした国では、材料を売るだけではなく医療技術の指導も行っています。 詳しくは、こちらもご覧ください。
海外で働くチャンスは誰にでも!
「海外で働いている歯科技工士は、トップレベルの人だけなのでは?」と思う方もいるかもしれません。
ですが、しっかりとスキルや知識を磨くことで、海外で活躍するチャンスは誰にでも等しく存在すると言えます。
日本の企業が経営する歯科医院や歯科技工所も海外には点在するため、そういった企業にアプローチすることで、海外勤務のチャンスも広がるでしょう。
もちろん海外で就業する場合は、その国の言語や、英語をきちんと習得する必要もあります。
現地の医師や技工士、患者様、取引先は、大半がその国の方々です。コミュニケーションが円滑にでき、不備なく業務が行えることが大前提。技工のスキルだけではなく、言語スキルもしっかりと身につけましょう。
セミナー講師として海外で講演をする技工士たち
「海外で働く」と言うと、基本的には海外勤務を想像される方が多いと思います。ですが、一定の場所に勤務をするのではなく、セミナーや講演会の講師として海外で活躍する歯科技工士もいらっしゃいます。普段は日本で勤務をしながら、定期的に海外セミナーを開催したり、中には複数国を回って講演会を行う技工士も。
日本の歯科技工士のスキルは海外でも一目置かれているため、講師として呼ぶ現地の企業も多いようです。
しっかりと技術と知識を磨くことが大前提
いま、この記事を読んでくださっている方の中にも、海外勤務を視野に入れている方がいらっしゃると思います。「専門学校を卒業したら、最初から海外勤務したい」
「とにかく海外で働きたい」
「英語には自信がある。現場で直接技術を磨きたい」
という方もいるかもしれません。
ですが、可能な限り日本で技術と知識を磨き、まずはしっかりと身につけてから海外へ進出することを前提としてください。
繰り返しになりますが、日本の歯科技工士、及び歯科技工士の教育制度への評価は高く、スキルにおいても高い水準が求められています。
極端にいうと「日本の歯科技工士は業界トップクラスであり、高品質を保てる」という認識で、最初から一目置かれている状態です。現場では「日本人=即戦力になる」という目で見られることを念頭に置きましょう。
高品質なものが求められている今の時代だからこそ、高い技術を持つ日本の歯科技工士たちは、これから海外で活躍する機会がどんどん増えると言えます。
そのためにも、まずはしっかりとスキルを身につけ、来るべき時に備え計画的に技術の向上とアップデートを行なっていきましょう。