~ ジルコニア本体の透過性、明度、彩度をアップするカラーリング・ニューコンセプト ~
6月30日に早稲田CADトレーニングセンターで開催されます「ジルコニ・カラーリング&キャラクターライズ実習コースの講師:プログレス:大木智弥先生に同コース企画背景についてインタビューしました。
【コース企画背景】
「カラーリング」と聞くと 「外部(表面)ステインの一種」、「フレームに浸透液を着色してベースの色を作る」など、従来から存在する手法を連想する方が今も意外と多い点と、他社商品のカラーリングリキッドを使用していたが、思う色がななかか表現できなかったという方もおります。何を隠そう1年半前の私自身もその1人でした。
6月30日のもう1人の講師でもあります中村心さんを通じてジルコニア・ディスク「LUXEN ルーゼン」、「LUXENカラーリングリキッド」と出会い、私のこれまでの常識(固定概念)が根底から覆されました。
なお、ここでいう「カラーリング」とは、シンタリングする前の半焼結体状態のジルコニア本体に専用リキッドを筆で塗布する手法です。筆ペン感覚で着色しますが、着色液の量のコントロールも比較的簡単なのでビギナーの方でも短期習得が可能です。(*下写真①参照)
【進化するジルコニア素材】
歯科業界に登場した当時のジルコニアは透過性がないのでフレームとして使用し、陶材を築盛するのが一般的でしたが、2015年頃から透過性がアップしたジルコニアが登場し、この頃から「フルジルコニアクラウン」が一般化、更にマルチレイヤータイプのジルコニア・ディスクも各メーカーから販売されるようになりました。しかし、これらディスクを用いてジルコニアフルクランとして前歯部領域に使用するには、ケースにもよりますが審美的に使用できないとお考えの方もまだまだ多いのではないでしょうか? 特にマルチレイヤータイプは、各層のラインが出るタイプも存在します。しかし、LUXENの場合、下記特徴があります。
① 東ソーパウダー100%使用でクオリティが安定している (東ソー認定マーク付き)
② 素材そのものが天然歯色調に近いのでカラーリングなしでも前歯部領域にも使用可 (*下記症例写真参照)
③ マルチレイヤータイプ(LUXEN マルチプレミアム)には各層のラインは見えないので審美的も良い
症例ケース ① (*写真提供:プログレス 大木智弥先生)

治療前

治療後マルチレイヤータイプMA3使用
症例ケース ②

治療後マルチレイヤータイプMA2使用

治療前
*2ケースともカラーリングを行っておりません。ジルコニア素材そのものの色調です。
*マルチレイヤータイプ(4層)ですが、各層のラインはありません。
【進化するカラーリングリキッド】
ジルコニアも進化するようにカラーリングリキッドも進化しています。例えば、ブルーのカラーリキッドを塗布して切縁部分の透過性をアップするなど、部分的に透明性、明度、彩度をアップすることが可能です。よって、外部ステインと異なり、シンタリング後の形態修正、セット時の咬合調整においても表面のステインが剥がれる心配はありません。
【陶材築盛からカラーリングへ】
最高の審美を創り出すには陶材築盛に優るものはありません。しかし、それだけのキャリアを積むには長い年月が必要であり、キャリアがある人材確保も困難です。よって、いかに最短かつ安定したクオリティのある技工物を提供するにはシステム化された作業効率に優れたジルコニア・カラーリングテクニックが今後の審美系技工物製作において重要な工程として普及・一般化する予測しています。
【6月30日 早稲トレ カラーリング実習コース】
以上ですが、LUXEN、ジルコニア・カラーリングにご関心のある方は是非ともコースにご参加ください。
コース案内URL: https://giko4.com/zirconia-coloring-school/
LUXENに関するお問い合わせ: (㈱)ジオメディ 営業部(担当 山本): yamamoto@geomedi.co.jp