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父の勧めで歯科技工士の道へ

− 歯科技工士になろうと思ったきっかけは？
小さい時から手先が器用と褒められることがあって、一人でコツコツと何かをすることが好きでした。母のそばで料理をしているのをずっと見たりしてて料理人もいいかなと一時は思いましたが、美術が好きでしたので、将来は美術大学に通おうと考えていました。そんな時父から技工士の仕事について知る機会があり、興味を持ったのでその道に進もうと考えました。

− 手先が器用ということで文化系の道を歩んでいたんですか？
いえいえ、そんなことはありませんよ（笑） 私は小さい時からスポーツばかりしていたスポーツ少年でした。野球、陸上、サッカーなど、特に体を動かすことがとにかく大好きでした。

その中でもサッカーは高校から今でもずっと続けていて、若い頃は地域貢献のため１５年間少年サッカーのコーチも務めたことがあります。

自分が納得するところまでとことん追求する

サッカーがそうでしたが、何か一つのことを始めると、とことん自分が納得するまでしてしまうことがあるので、そこは自分の長所でもあり短所でもあるのかと思います。また私は新しいことに対してどんどんチャレンジしていきたいタイプです。

その場に止まっては前に進めない、時代に置いていかれることに対し危機感を持ってしまう性格ですので、よく友達にはあなたがどんどん前に進んでいってくれるから勇気をもらえると言ってもらうことが多々あります。妻にはたまにもうちょっと立ち止まってみたらはと注意を受けることもありますが…笑

技工に関しても海外でインストラクターをさせていただいていたり、日本ではとどまらず世界に日本の技工を発信するつもりで中国、韓国、中東など様々な場所で技工について講演活動することや世界の技工を見ることによって、自分自身の技工をとことん追求しています！

世界を相手にする歯科技工所「TEETH HAT」とは

−TEETH HATさんはどのような技工所なのでしょうか？
はい！まずTEETH HATは８人体制で技工物を製作しております。まず私が採用の際は技術を含めその人の全体像を見て判断しています。

個々が自分の得意分野で自分が製作した技工物に誇りを持って、また患者様の立場に立って、患者様に喜んで頂けるような技工物の製作に取り組んでいただけるような方を採用するようにしています！

例えばインプラント・ジルコニア担当者はSJCDを卒業しており、今でもたくさんの講習会に積極的に参加し、日々技術の向上を心掛けており、都会レベルの技術力を提供できるよう務めています。やはり当時は気づきませんでしたが、あれだけスペシャリストの方々なので、技工所の社長や技工所のトップクラスでポーセレンしかやらないような自費のスペシャリストの方々しか来ていなかったんですよね。


デンチャー担当者はキャプテンを務めたりとすごく責任感と正義感の強い職人気質の技工士です。普段はというと、いつも時代の流行りに敏感で会社で一番のオシャレさんです。この技工士はどんな難症例でも自分で何度も思考錯誤し最後まで完璧な製作をしています！

私も代表として、海外のワールドデンタルショーに毎年足を運び、今、世界では歯科業界がどんな進化を遂げているのかを自らの目で見て、体験することによって、今、私たちに何が足りていないのかを研究し、日々より良い技工物をお届けできるよう努めております。

海外のワールドデンタルショーに毎年行くことで、海外の会社とも顔見知りになり、そして信頼関係ができ、また私の技工士としての技術も認めてもらうことができたことで、今では世界各国でインストラクター講師として年に数回海外でのお仕事をさせて頂いている背景があります！

海外の技工士は技工技術はまだ日本ほどではないのですが、みなさん積極的に学びたいという気持ちが強く、そこで日本の技術を広げれることができとても光栄に思うと同時に私自身も人に教えることでその中でまた学ぶことができ、とても貴重な経験をさせて頂いております。

自らデザインしたこだわりのラボ

私は何をするにしてもまずは環境が大事だと考えております。例えば勉強をするとき、汚い机では集中して勉強はできないと思うのです。

技工物を製作する時も同じです。汚れている場所、暗い場所では良い技工物は製作できません。ですので、私は会社の中の壁、床、テーブルを全部ホワイトカラーにしました。
また、木の温もりも感じれるようなラボが理想だったので、それを自らデザインし、製作してもらいました。そして、ラボの外には芝生のあるお庭を作り、カフェのような休憩室も設けました。

何度も言いますが、人は置かれている環境に大きく影響を受けると私は思います。より良い技工物をお届けするためにも、まず技工士たちにより良い職場環境を提供することで、製作に対するモチベーションをもあげてもらえたらとの思いで今の職場を作っております。