
「歯科技工士苦境 入れ歯作り危機」(紙面版)
「あなたも『入れ歯難民』になる恐れ つくり手の歯科技工士が不足する見通し 高齢化に後継者不足… その理由は」(ネット記事版)
という記事を掲載しました。(どちらも、記事の内容は同じ)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/400792
記事を読まれていない方のために記事を要約すると、
超高齢化社会の進展に伴い、入れ歯を製作する歯科技工士の不足が深刻な問題となっている。全国保険医団体連合会(保団連)が行った調査によれば、全国の歯科技工所の84%が後継者不在であり、多くの歯科技工士が高齢化している現状が明らかになった。
さらに、27.5%の技工士が「5年後には辞めている」と考えており、このままでは「入れ歯難民」が生じる可能性が高いと警鐘を鳴らしている。
歯科技工士は、歯科医師の指示に基づいて入れ歯やその他の補綴物を製作する国家資格を持つ専門職で、2022年には約12万3870人が免許登録をしているが、実際に業務に従事しているのはわずか3万2942人、就業割合は26.6%に過ぎない。
技工士の労働条件に関しては、厳しい市場競争が影響しており、技術力や安全性が適切に評価されていないとの指摘も多くなされている。
調査では、技工士が1人で運営する技工所が65.4%を占め、週に70時間以上働く技工士が39.3%、90時間以上働く人も15.2%おり、働き方の過酷さが浮き彫りである。可処分所得が300万円以下の技工士が39%という現実もまた、厳しい状況を示している。
今後について「技工士を続けていると思う」との回答が41%に対し、辞めると思うとの回答が27.5%もあり、後継者不足が懸念されている。
保団連は、適切な処遇がなければ、後継者不足や離職が一層進むとし、保険点数の引き上げと取引ルールの明確化を求めている。さらに、厚生労働省も技工士の確保に向けて検討会を設置し、デジタル技術の活用を促進しているものの、最終的には人による調整が必要であるため、コスト面での問題が依然として残る。
2022年末の時点で就業中の歯科技工士は3万2942人で、2020年に比べ1884人減少しており、高齢化が進行していることも危惧されている。
といった感じの内容で、もっと簡潔に一文でまとめるならば、こんな感じでしょうか
「長時間労働かつ低所得ゆえに辞める技工士も多く、同時に技工士の高齢化も進んでおり、将来の技工士不足は明白で、このままだと「入れ歯難民」が出てくるだろう」
歯科・歯科技工業界にいる方ならば、何を今更と言わんばかりの話かと思いますが、それでも世の中の方に少しでも業界の実情を知ってもらうという意味では、今回の東京新聞の記事は大きな意義があったと思います。
改めて、技工業界の問題点をまとめてみましょう
・長時間労働
・低所得
・高齢化
・成り手不足・若年転職・後継者不足
・広告宣伝の制限
・デジタル化
技工士ドットコムでは今後、これらの問題について考えていこうと思っています。
取り上げる問題の記事の中で、皆様のご意見なども入れていこうと思います。よければ、ご意見やコメントなどを弊社までお送りいただけると幸いです。
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