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歯科用CADCAM/口腔内スキャナーの普及状況
海外に比べて普及が遅れていると言われている歯科用CADCAM/口腔内スキャナーですが、2018年の時点で、
国内の歯科医院の普及率は4.0%です(出所:2017年ADI.G主催、CAD/CAMフェア特別講演)。この数字は、厚生労働省の調査によると全国の歯科医院は約68,000軒あるので、導入しているのは約2,700医院ということになります。ちょうど今から10年ほど前の、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)の普及率と同等の数字ですが、そこからさらに普及は進んでいると考えられます。
2020年4月にCAD/CAM冠は上下第一小臼歯、第二小臼歯、第一大臼歯へと保険の適用範囲が広がり、さらに2022年4月にはCAD/CAM冠インレーも保険適用となりました。また今後、保険点数の改訂が行われ、口腔内スキャナーに対して保険点数が付くようになった際には、爆発的に普及することが予想されます。
一方で、海外ではCEREC System(以下、セレック)の歯科医院数に対する普及率は、アメリカ13.5%、オーストラリア13%、ドイツ15%となっており、セレック以外のシステムも合わせると、この数字はもっと増えるはずなので、
日本と比べると約4~5倍もの普及が進んでいることが分かります。
歯科用CADCAM/口腔内スキャナー導入のメリット
歯科用CADCAM/口腔内スキャナーを導入するメリットは、大きく次の3つに集約されます。
1. 印象材を使わないので、
経費を削減できる
2. 製作時間短縮により
その日にセットできる
3. 技工物の
品質の差や再製がなくなる
実際に導入している歯科医院の一番の狙いは、医院の収益性を上げることです。その日にセットできる症例に対応できるため(=回転率が上がるので)、
歯科用CADCAMを導入することにより、月の診療収入を約15%くらい増やすことが可能です。一番の売れ筋システムである、セレックの場合、約1,200万円で購入できるので、月の自費収入が500万くらいある歯科医院の場合は約3年で、月の自費収入が700万くらいある歯科医院の場合は約2年で投資額が回収できるため、非常に優秀な投資先といえるでしょう。
自分の医院にCADCAMを導入した場合の投資対効果を計算してみる!
一方で、CADCAMや口腔内スキャナーの技術レベルが実用レベルに追いついておらず、技工物の精度に対して懐疑的なドクターも多くいるのも事実です。その結果、使用できる症例や部位を選ぶ必要があるため、投資回収が予定より長期間になってしまうケースも見られ、投資対効果の慎重な見極めが必要となります。但し、
そろそろ節税対策をしたいと考えている歯科医院にとっては、設備投資にお金を使うことはとても優秀な節税対策となることを、知っておいて損はありません。
歯科用CADCAM/口腔内スキャナーの今後の見通し
現在は、まだまだ高額な歯科用CADCAM/口腔内スキャナーですが、その精度や機能が上がり、価格も安くなるにつれて、現在のような印象採得の方法からデジタルスキャニングに変わっていくことは間違いありません。
ここ数年で、歯科用CADCAM/口腔内スキャナーの機能・精度は非常に向上し、
既に、機種によってはシリコン印象材の精度を上回るものもあり、あと数年後には十分に実用性に耐えられる機種がでてくるでしょう。また、従来の方法と比較しても、歯科技工士のスキルによる差が出にくいなどのメリットも多いため、現在より格段に普及することが見込まれています。
また、患者さんへの情報共有ツールとしても、口腔内スキャナーはとても役に立ちます。スキャンしたデータは、口の中の状態を3次元的に可視化してモニターに映すことができるため、患者に対して、より分かりやすく説明をすることができ、その結果、診療に占める自費率が上がるのです。
患者への説明を重視しているドクターにとっては、説明を行う手段のバリエーションが増えるため、その点でも高く評価をされているようです。
さらには、口腔内スキャナーで取得した情報は、デジタルデータとして保存されるため、模型の保管場所を減らすことができることと、必要なときに簡単にデータを呼び出すことができることも大きな魅力です。3M社製の「トゥルー デフィニション スキャナー」など、口腔内スキャナー各社の製品は、矯正装置の作製用にも適応拡大させており、
矯正歯科でも口腔内スキャナーが導入される機会が増えています。次のページでは、歯科用CADCAM/口腔内スキャナーの2018年の人気ランキングや販売価格についてご紹介します。
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