第8章 内覧会業者を決めるときに大切なこととは

はじめに

歯科医院を開業するにあたり、「どのように患者さんを集めるか」は、経営を軌道に乗せるための重要な課題です。
近年、多くの成功事例で活用されているのが「内覧会」という方法です。内覧会は単なるイベントではなく、開業直後のクリニックを地域に広く認知してもらうための戦略的な第一歩と言えます。

しかし、内覧会の成功には専門知識と労力が必要で、経験がないと準備や運営で多くの困難が伴います。そのため、プロの業者を活用し、効率的かつ効果的に進めることが重要です。

この章では、内覧会の基本的な知識から業者選びのポイント、費用対効果を考える際の注意点などを詳しく解説していきます。初めて開業する方でも理解しやすい内容にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

そもそも内覧会とは何か?

内覧会は、地域住民にクリニックの存在や雰囲気、サービスを知ってもらうことを目的としたイベントです。特に、近隣に歯科医院が多いエリアでは、競合との差別化を図るためにも重要な役割を果たします。

内覧会の具体的な目的

認知度の向上
地域住民に「ここに新しい歯科医院がある」と知ってもらう。
初診予約の獲得
見込み患者に来院のきっかけを与える。
信頼構築
院長やスタッフの人柄、クリニックの雰囲気を直接伝える。

内覧会の効果

内覧会の成功事例として、3日間で100件以上の初診予約を獲得できることも珍しくありません。
この予約が開業直後の収益を支え、さらに口コミやリピーターの増加に繋がります。地域住民にとって「信頼できる歯科医院」としての第一印象を築ける場と言えるでしょう。

内覧会業者を利用するべき理由

内覧会は、地域住民に自院を知ってもらい、初診予約を獲得する大きなチャンスです。しかし、成功させるためには、専門的な知識と経験が必要で、個人での対応には限界があります。

特に、医療広告の規制を守ったチラシ作成や、スケジュール管理、スタッフ教育など、多岐にわたる準備は時間も労力もかかります。 業者を利用する最大のメリットは、こうした複雑なタスクを専門家に任せられる点です。業者は、医療広告ガイドラインを熟知しており、法的に問題のないチラシや広告を作成してくれます。

また、内覧会全体のスケジュールを一括で管理し、ポスティングやイベント運営などの作業も効率的に進めてくれます。さらに、これまでの実績を活かした集客ノウハウを持つため、より効果的な宣伝が可能になります。

一方で、個人で内覧会を準備する場合、医療広告に関する法規制に抵触するリスクがあります。また、開業準備が忙しい中で内覧会の計画を進めるのは負担が大きく、十分な対応ができないこともあるでしょう。

さらに、スタッフ教育が不十分だと、当日にトラブルが起きたり、来場者の印象が悪くなったりする可能性もあります。 業者に依頼すれば、こうしたリスクを回避しながら、効率的に内覧会を成功へと導けます。結果として、院長自身は開業準備に集中でき、質の高い内覧会を実現できるのです。

どんな内覧会業者を選ぶべきか

内覧会業者には様々なタイプがあり、それぞれに強みがあります。選択肢が多いため、目的や予算に合った業者を選ぶことが大切です。

業者を選ぶ際のポイント4選

1. 目標の達成力
「3日間で○○件の予約を保証」といった具体的な成果を提示している業者は、目標達成に向けた明確な戦略を持っています。このような業者は、過去の実績に基づき、効果的な集客方法を熟知しているため、期待する成果を得やすいでしょう。
2. 実績
開業支援の経験が豊富で、成功事例が多い業者は信頼性が高いと言えます。実績豊富な業者は、多様なケースに対応してきた経験から、柔軟な対応力を持ち、予期せぬトラブルにも迅速に対処できる可能性が高いです。
3. サービス内容
チラシ作成、ポスティング、当日の運営まで一括で対応してくれる業者は、開業準備の負担を大幅に軽減してくれます。ワンストップでサービスを提供する業者は、各工程の連携がスムーズで、全体の進行管理がしやすいという利点があります。
4. サポート体制
スタッフ教育や広告規制への対応がしっかりしている業者は、安心して任せることができます。特に医療広告ガイドラインに精通している業者は、法的リスクを回避しつつ効果的な宣伝が可能です。

代表的な内覧会業者とその特徴

メディカルアドバンス
女性スタッフを中心とした柔らかい雰囲気の内覧会を得意とし、内覧会実績が業界No.1で、3,000件を超える実績を持っている。
インサイト
物件探しから開業準備全般に対応し、トータルサポートを提供。
エヌデュース
内覧会3日間での目標予約数の達成にこだわり、具体的な成果を追求しています。
ハイパー内覧会
ホワイトニングなど専門分野を活用した集客が得意で、専門的なサポートを提供しています。

内覧会にかかるコストの目安

内覧会の費用は、規模や業者によりますが150万円前後が一般的です。この金額には、以下の費用が含まれることが多いです:
チラシ制作・印刷
ポスティング用と手渡し用で内容を変える場合が多い。
イベント運営スタッフの手配
3日間で3〜5名のスタッフが対応。
クリニックの装飾
風船やポスターなどで、明るく華やかな雰囲気を演出。
配布作業
内覧会1週間前のポスティング、3日前からの直接配布。

費用対効果を考える

初期投資として大きく感じるかもしれませんが、内覧会での予約獲得がその後の経営を支える基盤になります。たとえば、80件の新患獲得で約100万円の売上が期待できるため、回収の見込みは十分にあります。

内覧会準備の流れ

内覧会は計画的な準備が鍵です。スムーズに進めるための基本的な流れを紹介します。
1. スケジュール調整
開業日から逆算して準備を開始し、各タスクを整理。
2. チラシ作成
地域住民が興味を持つデザインと内容を作成。
3. スタッフ教育
言葉遣いや患者対応の練習を行い、当日への準備を整える。
4. 装飾準備
クリニックの装飾を用意し、目立つ外観にする。

内覧会当日に大切なこと

内覧会当日は、クリニックの印象を地域住民に強く残す絶好の機会です。来場者が安心感を持ち、予約に繋がるよう、以下のポイントを押さえて運営しましょう。

服装と清潔感

内覧会当日は、クリニックの第一印象を地域住民に与える大切な場です。スタッフ全員が診療時と同じユニフォームを着用し、清潔感を意識することが重要です。ユニフォームの着用だけでなく、髪型や靴など細部にまで配慮することで、信頼感を高めることができます。

これらの工夫は、クリニックが誠実でプロフェッショナルであるという印象を与え、来場者が安心して話を聞くきっかけになります。

笑顔の重要性

内覧会において、スタッフの笑顔は「このクリニックなら安心して通えそう」と思わせる最大のポイントです。特に院長の表情や態度は、クリニック全体の印象を大きく左右します。常に口角を上げることを意識し、親しみやすい雰囲気を作りましょう。

事前にスタッフと一緒に笑顔の練習を行うことで、当日の緊張を和らげるとともに、自然な笑顔で対応する準備が整います。笑顔で対応する姿勢は、来場者にとって「ここなら大切にしてくれそう」という信頼感を与え、内覧会成功の鍵となるでしょう。

来場者とのコミュニケーション

内覧会では、来場者とのコミュニケーションが最も重要な要素の一つです。来場者は、単に施設を見るだけでなく、自分の悩みや疑問を解消したいという思いで訪れることが多いです。そうしたニーズに対して、親身になって耳を傾ける姿勢が信頼を生む鍵となります。

例えば、来場者が歯の痛みや治療に関する不安を口にした場合、「じゃあ、近いうちに一度診察しましょうか?」と自然に提案することで、アポイントに繋がる可能性が高まります。

具体的な次のステップを提示することで、来場者が「このクリニックに相談してみよう」と感じ、内覧会が単なる見学で終わらず、実際の来院へと結びつきます。

また、対応の際は、専門用語を避けてわかりやすい言葉で説明することも重要です。話しやすい雰囲気を作り、「自分のことを大切にしてくれそうだ」と思ってもらえるよう心がけましょう。

予約率を上げる工夫

来場者の興味を引き、予約に繋げるためには、目に見える効果を実感させる工夫が効果的です。

例えば、口腔内の電子顕微鏡を使い、細菌の状態を視覚化するデモンストレーションを行うと、予防の重要性を伝えられます。さらに、洗口液(例:コンクール)を使用して、うがい前後の細菌の変化を見せると、即時予約に結びつけやすくなります。

また、内覧会限定の特典を用意するのも効果的です。初診時の無料クリーニングや歯ブラシプレゼントなど、来場者にとって嬉しい特典を提供することで、来院へのハードルを下げ、予約率を高めることができます。

目標とすべき予約件数とその考え方

内覧会では、3日間で80件〜100件の予約を目指すことが、開業後の経営を安定させるための重要な基準となります。この数字を達成することで、開業直後の収益基盤をしっかりと構築できます。

目標設定の理由

保険診療の収益モデルを考えると、1人あたりの診療報酬を1,250点(約12,500円)と仮定した場合、80人分の予約で約100万円の売上が見込まれます。 さらに、内覧会で獲得した患者が継続的に来院することで、その後の収益も安定し、長期的な経営の土台を築くことができます。

目標達成のためのポイント

目標を明確にし、内覧会業者と具体的なプランを共有することが重要です。効果的なチラシ配布や当日の対応力を最大化する戦略を立てることで、予約件数の目標達成に近づくことができます。 成功する内覧会は、計画的な準備と当日の努力の積み重ねで実現するのです。

内覧会の効果とその持続期間

内覧会で得られる効果は、通常6ヶ月間程度持続します。この期間に患者満足度を高めることで、リピーターや口コミによる新患獲得に繋げることが可能です。

内覧会効果が長続きする理由

「あそこのクリニック、内覧会でスタッフや院内の感じが良かった」と思い出してもらえる。 チラシを直接配布で得た認知が地域住民の記憶に残る。

注意点

内覧会後は効果が徐々に薄れるため、リスティング広告やSEO対策を併用し、継続的に集客施策を行う必要があります。

内覧会の効果をさらに高めるアイデア

内覧会の成功には、地域住民の関心を引き、実際の行動に繋げるための工夫が欠かせません。ここでは、より効果を高めるための具体的なアイデアを紹介します。

視覚的なデモンストレーション

口腔内の電子顕微鏡を活用し、細菌の状態を視覚化するデモンストレーションは非常に効果的です。実際に細菌の動きや数を見せることで、来場者に「自分の口の中をもっと知りたい」という興味を引き起こします。

さらに、洗口液を使って細菌の減少をその場で確認してもらうと、予防治療の重要性を納得してもらいやすくなります。このような具体的で目に見える体験は、印象に残りやすく、来院を促す大きなきっかけになります。

無料プレゼントの活用

内覧会限定の無料サービスやプレゼントも、来場者を引き付ける有効な手段です。例えば、子ども用のフッ素塗布や歯ブラシを無料で提供することで、来場者の満足度を高めると同時に、「また行こう」という動機付けになります。

特典を「内覧会限定」とすることで、行動を起こす背中を押す効果も期待できます。

こうしたアイデアを実践することで、内覧会の効果を最大限に引き出し、地域住民にとって「行ってみたいクリニック」として印象付けることができます。

内覧会後の患者定着と戦略の重要性

内覧会で得た患者を継続的に来院させるには、その後のフォローアップと戦略的な取り組みが欠かせません。これらの工夫により、一時的な効果を長期的な成果に繋げることができます。

予約管理の工夫

内覧会後は、保険診療と自費診療のバランスを考えたスケジュール管理が重要です。保険診療で患者数を確保しつつ、隙間時間を利用して自費診療の患者を受け入れることで、収益の向上を図ることができます。

自費診療の患者に対しては、特に丁寧な対応を心がけることで、信頼を得て長期的な関係を築くことが可能です。こうしたバランスの取れた運営が、クリニックの安定的な成長を支えます。

口コミとSEO対策

内覧会での丁寧な対応に満足した患者がいれば、その体験は口コミを通じて自然と広がります。特に地域における評判は、新しい患者の来院に繋がる大きな力になります。

同時に、Web広告やSEO・MEO対策を強化することで、オンラインでも内覧会の効果を持続させることができます。クリニックの名前や診療内容が検索で上位に表示されるようになると、新規患者の獲得がさらに効率的に進むでしょう。

これらの取り組みを通じて、内覧会で得た成果を確実に経営の基盤として活かし、クリニックの成長を後押しすることができます。

内覧会の成功事例と学べるポイント

成功事例:都市部クリニックA

都市部に新規開業したクリニックAでは、内覧会3日間で120件の予約を獲得しました。さらに、内覧会での体験に満足した患者が口コミでその評判を広げた結果、3ヶ月後も新患が月間150人以上に達し、開業後の経営をスムーズに軌道に乗せました。
成功の要因その1:電子顕微鏡の活用
来場者に口腔内細菌の視覚化デモンストレーションを行い、予防や治療への関心を引き出しました。細菌の変化を実際に確認することで、「このクリニックで診てもらおう」という安心感を与えることに成功しました。
成功の要因その2:ホワイトニング体験の導入
内覧会限定でホワイトニング体験を提供し、美容志向の高い層の来場を促しました。この施策が、保険診療だけでなく自費診療への興味を持たせるきっかけとなり、収益性の高い患者層を引き寄せました。

また、ポスティングだけでなく、デジタル広告を活用してターゲット層に効率よくアプローチしたことも成功のポイントでした。

失敗事例:地方クリニックB

一方、地方都市に開業したクリニックBでは、内覧会での予約件数が30件未満にとどまりました。その後の集客にも苦戦し、経営が安定するまで時間がかかる結果となりました。
成功の要因その1:ポスティング不足
地域住民への告知が不十分で、内覧会自体を知らない人が多くいたことが原因でした。チラシの配布範囲が狭かったため、十分なターゲットにリーチできませんでした。
成功の要因その2:広告戦略の不適切さ
地域特性に合った広告手法を活用せず、標準的な方法だけに頼ったことで、特に高齢層へのアプローチが不足していました。
改善案その1:業者との事前相談を強化
地域特性を踏まえ、配布範囲や配布手段を綿密に計画するべきでした。地方では、地域のイベントカレンダーを活用し、タイミングを最適化することも有効です。
改善案その2:ターゲット別の施策を導入
高齢層向けには健康相談会を取り入れるなど、地域住民が求める体験を盛り込む工夫が必要でした。

事例から学べるポイント

成功した事例では、内覧会の目的を明確にし、来場者が「ここで治療を受けたい」と感じる体験を提供しています。 一方で、失敗した事例では、事前準備の不足や広告戦略の不適切さが大きな原因です。内覧会を成功させるには、ターゲットに合った施策を計画的に行うことが重要であり、業者と密な連携を取ることが成功への近道といえます。

まとめ:内覧会を成功させるために必要なこと

内覧会は、歯科医院の開業を成功させるための重要なイベントです。信頼できる業者を選び、計画的な準備を行い、当日は院長が中心となって丁寧な対応を心がけましょう。

また、内覧会後の効果を長続きさせる戦略も欠かせません。近道を値ようとせず、丁寧に取り組むことで地域に信頼される医院を築くことが、今後の医院経営に欠かせません。

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