歯科業界の次世代を担う大注目のデジタル機器
近年、日本国内の歯科医院でも普及が拡大しつつある口腔内スキャナー。なかには実際に購入を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?しかし残念ながら口腔内スキャナーの網羅的な情報が取りまとめられておらず、「気になるんだけどよくわからない」「購入するメリットは何なのか」など、様々な疑問を抱いてる方が多くいらっしゃるのではないでしょうか?そこで今回、そんな方のために技工士ドットコムが独自に調査した、世界で販売されている口腔内スキャナー最新10機種の評価/比較を簡潔にまとめてみました。口腔内スキャナーの購入を検討している歯科医院の方は、ご購入の際にぜひ参考にして頂けると幸いです。
今回比較する最新10機種と5つの評価項目
この記事では以下の大注目の最新スキャナー10機種を5つの評価項目に分けてご紹介したいと思います。
・3 shape社のTRIOS4(トリオス3)
・デンツプライシロナ社のセレック プライムスキャン
・プランメカ社のエメラルド S
・Medit(メディット社)のi500、
・アラインのiTero エレメント 5D
・ケアストリーム社のCS3700
・デンタルウィングス社のVirtuo Vivo
・GC社のアドバ(Aadva) IOS200
・Vatech社のEzScan
・シャイニング3D社のAoralスキャン
5つの評価項目
・スキャンの速さ
・スキャンのスムーズさ
・サイズ
・使いやすさ(使い心地)
・価格
※太文字製品は国内ディーラーから購入可能
この記事はIDDの報告書を元に、技工士ドットコムが追加調査を行っています。実際に口腔内スキャナーを実際に使用した感想のため、主観に基づいた評価を含みますので予めご了承ください。それでは早速、見ていきましょう!
3 Shape社のTRIOS4(トリオス4)
3 Shape社のトリオス4は口腔内スキャナー市場でもっともスキャンの速度が早く、とても高い評価を受けています。それぞれの評価は以下の通りです。
・スキャン速度が早く、約25秒という速さでスキャン可能
・撮像のスムーズさも高評価を受けている
・口腔内スキャナーのサイズは標準的で扱いやすい
・開発費にお金をかけていることもあって他製品と比べて高額。しかし、高機能なため価格相応だと考えられる。
・日本国内ではトリオス3が販売されており、最新製品であるトリオス4はまだ国内未販売
デンツプライシロナ社のセレック プライムスキャン
Dentsply Sirona社のCEREC Primescanは3 Shape社と同様ほとんどの項目で高評価を受けている
・3 Shape社のトリオス4と同様に、スキャンの速度はとても高速
・スキャン時のタイムラグがなくスムーズなため、使い勝手の総合評価が高い
・最大のデメリットは、スキャナーのサイズ。製品自体が大きく重いため、慣れるまでは使いにくいと感じる人がいる
・値段が高額なため、コストを抑えたいユーザーは、慎重な検討が必要
プランメカ社のエメラルドS
Planmeca社のエメラルドSは5つ星の評価はないものの、全体的なバランスが良い。
・235gと軽量で、スキャナーのサイズも小さいため、扱いやすい
・他製品と比べて、スキャン速度がやや劣る
・高機能かつ、上記2機種より求めやすく価格設定
Medit(メディット社)のi500
韓国大手Medit(メディット社)のi500は評価が高く、アジアで広く受け入れられている製品
・スキャナーの速度やスムーズはともに高評価
・276gで、軽くて使いやすい
・スキャナーのサイズも小さく持ちやすい
・求めやすい価格帯な上に、維持費がかからない
※但し、10GB以上の容量使用には追加コストが必要
アライン社のiTero エレメント5D
アライン社のiTero エレメント5Dは、インビザラインの矯正治療を行なっている医院にとってはベストなスキャナー。
・約500gと他製品の中でも重く、サイズも大きいため使いにくいと感じるユーザがいる
・他製品と比べるとスキャン速度とスムーズさがやや劣る
・使い勝手は悪くはないが、やや持ちにくいとの評価がある
・価格は高額だが、矯正治療向けに最適化されているため、インビザライン導入医院には便利
ケアストリートデンタル社のCS3700
Carestream Dental(ケアストリームデンタル社)のCS3700は全作品のCS3600より改良されており前作の使用経験がある方にとっては使いやすさを感じる製品。
・スキャン速度とスムーズさはやや劣る。
・標準的な重さ・サイズなのでバランスがとれている
・お求めやすい価格設定で汎用的
Dental Wings(デンタルウィングス社)のVirtuo Vivo
Dental Wings(デンタルウィングス社)のVirtuo Vivoは前作品と比べると驚くほどに改良されており、他製品と比べても遜色がない。
・スキャン速度はやや遅いが、撮像がスムーズなため、ゆっくりではあるが滑らかなスキャンが可能
・213gと一番軽くペンを持っているような感覚で使用することができる
・価格はとてもリーズナブルで求めやすい
GC社のアドバ(Aadva)IOS200
GC社のアドバ(Aadva)IOS200は、他製品と比べると低い評価項目があり、今後の改良が期待される。
・スキャン速度が遅く、やや長いスキャン時間を要する
・撮像のスムーズさは改善点が多く、使い勝手の評価が低い
・サイズ自体はとても小さく持ちやすいが、金属部分が多く重い
・価格が安く、ユーザーは求めやすい
Vatech社のEzスキャン
Vatech社のEzスキャンは、安価な製品を探しているユーザーに最適。
・スキャン速度と撮像のスムーズさは悪くない
・重さは165gと、驚くほど軽い
・価格も安価で速度を気にしないユーザーには最適な製品
シャイニング3D社のAoralスキャン
シャイニング3D社のAoralは、求めやすい安価な価格帯だが、全体の評価は低く今後の改善が必要となっいる。
・スキャン速度と撮像のスムーズさの評価が低く、使いにくいと感じるユーザーが多い
・スキャナーのサイズは、標準的なサイズ
・安価だが機能に対する評価が低いため、今後の改善に期待
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最後までお読み頂き、ありがとうございました。海外の歯科医院では既に口腔内スキャナーの普及が進んでおり、今後ますます改良型の新製品もリリースされて行く予定です。日本ではまだ口腔内スキャナーの導入が広がっていませんが、今後、保険収載されるなどのタイミングい合わせ、広く普及していくことが予想されています。もし口腔内スキャナーの導入をご検討中の歯科医院の方がいらっしゃいましたら、この口腔内スキャナーの比較記事を参考にして頂き、皆様のお役に立てれば幸いです。技工士ドットコムは、歯科業界のデジタル化を積極的にご支援させて頂いているので、もし、口腔内スキャナーにご興味がある方は、担当者がご説明させて頂きますので、遠慮なくお問い合わせください。
上記最新10製品の特徴を、網羅的にまとめた無料資料をご用意させて頂きましたので、ご興味のある方はダウンロードしてみてください(2020年10月下旬からダウンロード可能)