この記事は3分で閲覧可能。目次はコチラ!
歯科医院の新規開業ノウハウをなぜ公開したのか?
このページには、あなたが歯科医院の開業で成功するために必要な知識とノウハウの全てが書かれています。コンテンツの中身は、この10年間に、120軒以上の歯科クリニックの開業をサポートしてきた知識や経験、のべ800人以上の院長と対話をして得たノウハウなどがメインとなっています。
さらには、具体的なスケジュール表、見積り内容、内覧会や開業直後の新患数なども、全て隠さずに掲載しています。特に、「明日から、誰でも、すぐに」できることを意識しており、ウソやきれいごとは一切書いていません。
そして他にも、分院を何軒も展開していたり、長期的に成功している開業医のノウハウなど、その方の監修の下、当サイトの運営陣が書いているものも一部含まれています。いずれにせよ、歯科医院の開業で成功するために本当に必要なことを凝縮して掲載していますので、ぜひ、真剣にお読み頂ければ幸いです。
なぜ、歯科医院の開業ノウハウを完全無料で公開したのか?
歯科治療という仕事は、メソポタミア文明のハムラビ法典にも記載されており、すでに4千年前には、一部の選ばれた歯科医師たちが、市民の社会インフラを支えるために仕事をしていました。一方、現代では、歯科医師の数が増え続けた結果、競争が激化し、商売上手な歯科医院が儲かり、真面目に治療に取り組んでいる歯科医院が全く儲かっていないケースが目につくようになってきました。
もちろん歯科医院の経営は、医療であると同時にビジネスの側面もあるため、お金を稼ぐこと自体は悪いことではありません。良い経営をして利益を獲得するからこそ、良い診療設備や診療機器を購入でき、良い診療につながるからです。しかし、もし良い治療をすることばかりに注力してしまい、実際の経営がガタガタでは本末転倒です。
そこで今回、志の高いドクターには、きちんと利益を獲得してもらいたい。そして、良い診療につなげて欲しいとの想いから、本来、書籍化する予定だった、我々の経営ノウハウを完全無料公開することにしました。
このサイトのゴール・目標
このサイトでは、「成功 = 安定して毎月700万~1200万の医療収入を獲得できること」、と定義しています。ユニットの台数は、4~5台の想定です。世の中には1ヶ所の歯科医院で年間2億円以上稼ぐような歯科医院もありますが、ドクターのコミュニケーション能力や立地、患者層や近隣の競合歯科医院の状況に大きく依存します。
また平均的には、毎月の医療収入が350~450万の開業医が多いと言われていますが、このくらいの収入では、新しく出る最新の診療機器や材料を積極的に購入することはできません。やはり、良い診療をするためには、良い経営が必要不可欠なのです。
このサイトには、良い経営をするために何をすべきかのヒントや答えが沢山書いてありますので、早速、読み進めていきましょう。
新規開業の成功に向け、知っておくべきこと
新規開業時に知っておかなければならないことを明確にするために、まず最初に、開業して2年半くらいの、横浜のある歯科医院の事例についてお話しをしましょう。33歳で開業したその院長は、将来できれば3軒くらい分院展開ができればいいなぁ、と思いながら開業したそうです。しかし実際開業して2年くらい経つと、月の収入が330~370万円くらいで横ばいになっていきました。
自分の生活には困らないものの、せっかく開業したのに手元に残るお金は勤務医時代とあまり変わらず、しかもスタッフのトラブルや集患が上手くいかず、とてもストレスを感じる日々を過ごしていました。
私たちは知人ドクターの紹介から、この歯科医院の経営をサポートさせて頂くことになったのですが、初対面の際に、「クリニックの損益分岐はいくらですか?」、「利益率や粗利は、どのくらいですか?」、「なぜ開業地として、この場所を選ばれたのですか?」といった質問に対して、院長が理路整然と答えられないことに愕然としました。
多くの歯科医院で収入が増えない理由
私たちはまず最初に、なぜ医院経営が上手く回っていないのか、詳しく現状を把握し、その要因を洗い出すことにしました。その結果、以下のような結論に達しました。1. 歯科医院の経営や開業に関して知識がなかった
2. 停滞した現状打破のために何もしてこなかった
2に関しては、そもそも何をしてよいのか分からないという院長もいると思いますが、基本的には、院長として知っておくべきことは、1も2も同じです。
今、何をすべきか分からないので、たまたま営業にきた業者のセールストークに乗せられて、思いつきでよく分からないサービスに手を出す院長が数多くいらっしゃいます。本来は、歯科医院の院長は経営者でもあるのですから、きちんと今、自分がすべきことをきちんと把握しておかなければなりません。
しかも本当は開業後ではなく、開業する前に知っておかなければならないはずです。ですので、ここからは、歯科医院の新規開業に向けて知っておいた方が良い、最低限の知識について話したいと思います。
歯科医院の新規開業で事前に知っておくべき基礎知識
開業前に知っておくべきことは、①固定費ビジネスの本質と②歯科医院のコスト構造、の2つです。最初から専門的で難しいことを覚える必要はありませんので、ドクターが当たり前のように知っている言葉で簡単に説明したいと思います。知識①:歯科医院はハイリスク・ハイリターン型の固定費ビジネス!
皆さん、言葉くらいは聞いたことがあると思いますが、経費(コスト)には、変動費と固定費という分類があります。歯科医院は、歯科医院の経費は、人件費・家賃・リース料・広告宣伝費などの固定費が大部分を占めるので、ズバリ、「固定費型ビジネス」です。 固定費ビジネスで重要なポイントは、多額な初期投資が必要で、かつ事業撤退の際に損失が大きく、さらには変動費割合も少ないため、患者が来なければ失う利益額も大きい、ハイリスク・ハイリターン型のビジネスだということです。固定費型事業 | 変動費型事業 | |
---|---|---|
タイプ | ハイリスク・ハイリターン | ローリスク・ローリターン |
初期投資 | 高額 | 少額 |
有効な事業戦略 | 顧客の獲得 | 原価、販管費の削減 |
値引き策の効果 | △ | × |
事業撤退の影響 | 損失大 | 損失小 |
但し、通常のビジネスとは異なり、労働集約型なため(=設備や商品を提供するビジネスではなく、ドクターやスタッフが労働力を提供することによって金銭的な対価を得る)、得られる収入に上限金額があり、安易に値引きをしてはいけないことに注意すべきです。
開業後2年目の歯科医院(横浜)の損益分岐サンプル
このグラフは、先ほどご紹介した、開業後2年が経った歯科医院の損益分岐が分かるグラフです。場所は、駅から住宅街への動線上にある路面テナントの2階で、チェア4台、CT、マイクロを導入している歯科医院です。年間の医療収入は4,600万、損益分岐は245万円です。ちなみに、この歯科医院の院長の年間所得は1,300万円です。毎月のお給料に換算すると110万くらいだと思います。ココから事業税などの税金がなんだかんだと引かれるので、ざっくりと70万円ちょっとの手取りになるでしょうか。この税金を引いた手取り額から毎月の借金を返済するので、結構シビアな数字だと思います。やはり、もう少し収入が多くないと、心に余裕がなくなると思います。
銀行から借入までしてリスクを背負って開業したにも関わらず、思ったより収入が少ないと思いませんか?この歯科医院は、なぜ、このような状況になってしまっているのでしょうか?
それはズバリ、固定費型ビジネスの本質を理解していないからです。先ほど申し上げた通り、固定費型ビジネスはコスト削減よりも収入を重視しなければなりません。いかにマーケティングを効果的に行うかが重要なのにもかかわらず、材料費や人件費を減らすことばかりを考えてしまい、集患に対して全く対策をしていなかったのです。
歯科医院のマーケティング効果を測る指標は、まずは、①カルテ枚数、②新患数、③自費率、のたった3つだけで十分です。そして、この3つの指標を毎月きちんと管理してグラフ化し、変動費型の投資によって、コントロールすれば良いのです。
ちなみにこの横浜の歯科医院は、我々がサポートさせて頂いて2年後に、医療収入が8,500万、院長の年間所得は2,250万円になりました。主におこなった対策は、集患強化、コスト削減、患者満足度調査の3つだけです。
知識②:歯科医院のコスト構造とは?
もう一つ、固定費ビジネスの本質を把握することと同様に大切なことは、歯科医院のコスト構造を知ることです。まずは下記の、一般的な歯科医院の経費グラフ(医療収入比)を見てみてください。さて、このグラフから、何が読み取れるでしょうか?①歯科医院1件あたりの利益率は、22~40%
②人件費は最大40%
③家賃+広告宣伝費=13%
④意外と小さくない技工料
当然のことながら、人件費が歯科医院経営における一番大きなコストとなります。よく歯科医院のスタッフ管理のトラブルや求人採用がうまくいかない、などの声を耳にしますが、それは当然のことです。
なぜなら、コスト構造を見れば、ヒトに対するコストが最も大きいので、歯科医院経営では、ヒトに関する苦労(=経営課題)が一番多くなる・深刻になるに決まっているのです。
さて、次に注目するのは、家賃です。実は家賃と広告宣伝費は表裏一体だと考えるべきです。つまり、家賃は集客が見込まれる立地に対する価値に比例するので、家賃が安い=場所の魅力が少ない=集客力が弱い可能性が高い、ということです。
そして、その魅力不足を補うのが広告宣伝費です。もし極端に家賃の安さに執着して開業場所を選んでしまうと、集患力が弱く、結局は広告宣伝費を使うことになるはずです。
つまり、新規開業場所を探すときに、皆さんは当然、家賃を気にすると思いますが、実は、広告宣伝費がどのくらい必要そうになりそうか、ということもセットで考えなければならないのです(例えば、周辺の競合歯科医院が、どのくらい広告宣伝費をつかっているのかを把握するのも一つの手です)。
逆に、場所(家賃)に通常より多めにお金をかけている場合は、広告宣伝費が必要ないこともあります。例えば、駅ビルやイオンモールなどの集客力の強い大型テナント内などが該当します。
さて、最後は技工料です。自分が開業すると、技工物の委託先の歯科技工所をどこにするか、を決めなければなりません。勤務医時代に取り引きをしていた歯科技工所と契約をするドクターもいるでしょうし、最近は宅急便を使う歯科技工所も増えたので、少々遠くても、コスパ重視で歯科技工所を選ぶドクターもいます。
グラフから見て分かるように、歯科技工費(材料費・技工費)は、2番目に大きなコストを占めるので、実は非常に重要です。世の中の勝ち組の歯科医院が、どのような歯科技工所に委託しているか、別ページに取り纏めていますので、ご興味のある方はぜひコチラの記事もご覧ください。
【目次|歯科医院経営の教科書】
序章. 新規開業前に最低限、知っておくべきこと
第1章. 歯科医院の開業スケジュールの作り方
第2章. 開業のプロが教える、開業場所の見極め方
第3章. 開業場所が決まったら最初にすべきこと
第4章. 内装業者を決めたら、すぐに求人開始
第5章. 患者さんが見て嬉しいホームページを作る
第6章. ディーラーを決めて、事業計画書を作成
第7章. いよいよ銀行に行って資金融資の相談
第8章. 内覧会業者を決めるときに大切なこととは
第9章. 内装工事中に確認すべきポイント
第10章. 新規開業でうっかり忘れがちなことTOP5
第11章. いよいよスタッフの採用面接がスタート
第12章. 勝ち組歯科医院の歯科技工所選びとは?
13章 歯科医院の経営に税理士・社労士・コンサルタントは本当に必要?
第14章. 開業後、どうやって軌道にのせるのか?